裁判所の不動産競売物件・(物件調査・入札・明渡交渉・強制執行などの詳しいお話)・足と汗で掴んだ実践ノウハウです。


専門書には書かれていない、エンドユーザーの為の実践の知識・知恵・気配り、事務手続など、お話しています。

主に初心者の方対象のブログです。
競売以外の気楽なお話、人生模様も少々・・。
                    

仮差し押さえで地上権成立 最高裁が初判断


日本経済新聞より(2016/12/2 12:31)

仮差し押さえで地上権成立 最高裁が初判断


 所有者が同一だった土地と建物のうち、建物だけが差し押さえられ競売された場合、落札者が土地も利用できる「法定地上権」を得るとする規定を巡る訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(桜井龍子裁判長)は2日までに「本差し押さえ前の仮差し押さえ段階で土地と建物の所有者が同一なら、その後の競売で法定地上権が成立する」との初判断を示した。

 落札者に法定地上権が成立するとのルールは、民事執行法が定める。

土地の利用を拒否され、建物を持つ意味がなくなることを避けるためだ。

 今回問題となったのは福岡県の男性が所有していた土地建物。

まず競売の前段階として建物が仮差し押さえされた。

その後、建物の本差し押さえと競売が始まったが、その前に男性は土地を妻に譲渡。

これを知らずに建物を落札した業者に対し、妻が「本差し押さえ段階では、土地と建物の所有者が違うため、民事執行法の規定は当てはまらない」と提訴していた。

 一審福岡地裁直方支部と二審福岡高裁判決は妻側の主張を認め、業者に法定地上権はないと明け渡しを命令。

しかし最高裁は「仮差し押さえによって法定地上権を認めなければ、予測できない不当な損害が生じる」と二審判決を破棄した。

その上で、審理が一部尽くされていないとして高裁に差し戻した。

クイズですーーその3(所有権取得について)


競売の法律「民事執行法」の第79条が以下です。

(不動産の取得の時期)
第七十九条  買受人は、代金を納付した時に不動産を取得する。


次の場合、買受人は所有権を取得したと主張できますでしょうか?


自宅担保の借金は全額返済していましたが、抵当権の登記の抹消を忘れており、登記がのこっていました。

その登記をもとに競売の申立がなされ、手続きが進行し、落札され、買受人が代金を納付しました。


都内一等地の更地で、所有者は遠くにいました。

詐欺師集団が、偽の書類をでっちあげて、その土地の名義をかえ、それを担保に借入をし、結果競売となり、買受人が代金納付をしました。

。。。。。。。。。。。。。。

と△里おきな違いは、一つです。

元所有者が、競売手続きの当事者となっているか、どうか、です。

は、競売手続きでは所有者です。

この場合、競売手続きの進行状況を所有者は把握しています。

いつでも文句を言える状況でした。


は、真実の所有者は、更地が競売になっていること、手続きの進んでいることなど知りません。

ツンボ桟敷もいいところ。

文句を言おうにも、まったくわかりませんので、何も言えません。

。。。。。。。。。。。。。。












結論は、△両豺腓蓮⊃深造僚衢者は、買受人に対して、

所有権移転登記の抹消登記手続きを求めことができます。


クイズですーーーその2(引渡命令の申立人について)


前回のブログクイズの、問題「5」に関連した記事です。



今日の問題は、初心者の方には、難問です。

ただ、覚えておくと良いと思いますので・・・・。



以下の場合、誰が引渡命令の申立をすることができますか?



。。。。。。。。。。


競売執行手続きによる不動産の買受人Aは、

当該不動産の売却許可決定が確定した時点で、それをBに転売。

Aの代金納付手続き終了して1ケ月後、Bへの所有権移転登記が完了。

その1ケ月後、Bは、Cに再転売。

契約締結して、3週間後の決済待ち、という状況。

当該不動産には、当該競売手続き上の債務者兼(元)所有者Xが居住しています。

この場合、Xに対する引渡命令の申立ができるのは誰でしょうか?

(時期は、Aの代金納付手続き終了後6ケ月以内です。)


イ、買受人のAだけができます。

ロ、登記簿上の現所有者Bだけができます。

ハ、A、Bともに申立ができます。

但し、Bが申立てる場合は、Bの所有権登記された登記簿謄本の添付が必要です。

ハ、Cも所有権移転登記が終われば、A、Bとともに、申立ができます。

但し、Cの所有権登記された謄本が必要です。


。。。。。。。。。。




回答は以下↓です。











































これは、買受人Aだけが申立をすることができます。
(東京高裁決昭和61、11,15)




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クイズです。ーーーその1




今日は、クイズ形式で、ちょっと考えてもらうと嬉しいです。

役にたつような、たたなくぃような・・・雑知識ですが・・・。



次の文章は正しいでしょうか?



。。。。。。。。。。


1、入札書を提出する場合、入札書と住民票(或いは、資格証明)の提出方法は全国どこの裁判所も同じです。


2、特別売却は、一度入札者を募集し、売れ残った物件の売却方法であり、全国どこの裁判所でもおこなわれています。


3、前所有者が滞納していた固定資産税等は、マンションの滞納管理費等と同様、買受人が負担します。


4、引渡命令の申立は、所有者が占有している場合、代金納付手続きを終えた新所有者は、いつでも申立をすることができます。


5、買受人Aは、債務者兼所有者の懇願により、落札物件に対して賃貸借契約を締結して貸しました。2か月後賃料支払いが滞りましたので、賃貸借契約を解除して、「不動産引渡命令の申立」をして強制執行で退去させることができます。


。。。。。。。。。。


どうでしたか。

回答は ↓ ↓ ↓ ↓ です。











































答えはすべて、正しくありませんでした。

1、入札書と住民票を、一緒の封筒にいれるところと、入札書には入札書のみいれて、住民票は添えて提出するところがあります。
入札を郵送で行うときなどは、事前に確認しておきましょう。


2、神戸地裁は違います。


3、取得時年の固定資産税等は、買受人に負担義務はありません。


4、申立期間は、代金納付時から6ケ月以内です。


5、一度、占有を許していますので、引渡命令の申立はできません。






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怪我をしない為の基礎知識

(前回記事と一部被りますがご容赦下さい)

競売物件を検討する時、

購入後、しまった、と唇を噛む事のないようにしたいものです。

もっとも、

落札者の意志、体格、体力等の強靭さの違いで、

同じ怪我でも、軽傷だったり重傷だったりします。



エンドユーザーの方は、

まず、予算面からはいるようです。

買受可能価額の金額がしっかり頭に刻まれ、

手持金でカバーできれば、GO!

・・・・そこまでは、現実的な思考作業ですが、

それからあとは、足が地から離れてしまう方もいます。

たからくじを買って、発表日までの、

わくわく気分と似ています。

その時、皆さま、必要経費をあまり考えていません。

落札後、想定外の出費を突きつけられ、

バタバタしないとも限りません。

結構金額が伸びますので、

しっかり予定しておいて下さい。
(経費につきましての参考
http://www.keibai.co.jp/kiso/shokeihi.htm)



件の所有者債務者やその家族環境、占有者の調査。

謄本チェックして、借入先、取引先の調査。

アウトローが絡んでいないかどうか。

これ、大切です。

尤も、最近はその確率は少ないですが、

地方物件に時折見られます。

冒頭記載の、強靭な意志等があれば、

なんとか乗り切れるでしょうが、

まあ、かかわりにはならないほうが良いです。

私の経験で言えば、

そういう物件はとに角疲れました。

転売を予定した物件ですと、

採算は、まず、あいません・・・赤字。
(ただ、時代背景がバブル上昇の時は別。でも、これ、例外)

何のための落札?

落札後処理の心境は、「砂を噛む」虚しさです。

嫌というほど味わわせてくれます。



不動産の特性に「換金性」があります。

生きていて、なにがおこるか分かりません。

お金が解決手段となる事態もおこります。

その時のセキュリテイ対策として、

手持金のほか、

換金性の強い不動産も充分に保険の役目を果たせます。

換金性の弱い物件は回避したいです。

一般受けしない物件は、パスしましょう。

例えば、一戸建てでしたら、

日当たりや敷地の地形、道路巾、駅からの距離・・。

常識的な、一般受けする物件の選択が大事です。

価格にばかり目を盗られ、

常識的判断を忘れないようにされて下さい。



事前調査をして、

?が湧きましたら、危険には近づかない、

サッサとパスして次の物件に切り替える、

軽快なフットワークでいく、という考え方、

私は好きです。

理由ですか、最初のころ、私には出来なかったから・・。




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競売物件に対する心構えと私の感想です。

昨年末、2件の相談がありました。

明暗を分けた内容でした。


競売物件は安い、その安い価格のまま購入したい。

これは誰でも思う事。

でも、安い物件を安い価格のまま取得できる物件は、まず問題あり、です。

競売のプロの業者が参加して落札価格をアップさせなかった物件です。

プロが手をこまねいた欠点を有している物件です。

特別売却物件には、その傾向があります。


競売物件を検討する時は、事前調査が絶対に必要です。

裁判所の事前調査の集約が、「3点セット」です。

3点セットは、専門家(執行官・不動産鑑定士)の調査結果です。

実によく調べています。


ただ、私は今一つ、不満なんです。

購入後、使用するのに、不都合はないかな、あれば、その可能性も記載してほしいですね。

それを調査するのは、例えば興信所(探偵)のベテラン所員。


自殺を含めた殺人事件の有無・・・

落札者が住んだら、村八分にされかねない閉鎖性・排他性の濃い地域・・・

関係者に、アウトロウやそれに近い近い連中がいないか・・・


その調査報告があれば、

なにも知らない一般人が参加して、

怪我をすることも少ないのに・・・。


一般人が参加して怪我をし、

それ見た事かと嘲笑される・・。

この現象、なんか変。

販売元の、顧客サービス不足の感じ。


めちゃめちゃ安い大衆食堂で注文したカレー、

ルーに小さな釘がはいっていた、

知らずにうっかり食べてしまった、

値段が安いんだもの、

しっかり調べてから食べなさいよ!

釘に気付かなかった客が悪いのさ。

そんな感覚が許されていいのかなあ。


最初にもどります。


相談が明暗とわかれた原因は、事前調査です。

とにかく、入札する前の事前調査は徹底してほしいのです。


最近は、競売物件でのトラブルは滅多に起りません。

では、どんな時に起るのでしょう?

以下は、私の実体験。

自分なりの調査ができないにもかかわらず、

まあ、大丈夫だろう、

という安易な気持ちで入札した物件に限って、

本当に不思議なのですが、

見過ごした箇所に関連して、トラブルが起きました。

なんでかなあ?




競売に参加された一般の方が怪我をしませんよう、

心からお祈りして、この内容を、今年最初の記事としました。

今年も宜しくお願い申し上げます。




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空家物件でのちょっとした注意事項


このブログでも、何度もお話させて頂いている内容です。



空家処理での失敗例です。(東京地判平14、4.22)

空家物件の開札期日に最高価買受申出人となった業者が、

翌日にはもう開錠して、残置物を搬出処分。

なんでも、その物件には買い手がついていたので、急いだようです。

でも、これはまずいです。

裁判で、損害賠償を求められました。


こういう空家は、強制執行で引渡を受けておくべきでした。

執行官(=国)から引渡を受けていれば、

残置物に現金や価値ある骨董があったが、

強制執行の際に無くなった、

などと損害賠償を請求する者がいても、

その相手は、落札者(=買受人)ではなく、「国」です。

買受人には、経済的あるいは精神的負担はありません。



実際の例です。(東京地判平8,1,29)

強制執行で処理された物件です。

強制執行で家財等が搬出された際、

現金が¥1千万ちかくと、

¥3000万近い価格の骨董の茶器とが、

紛失した!

賠償しろ、

と訴えた人がいました。

強制執行で処理されていますので、国を相手にしています。

原告の請求は棄却されました。


これ、強制執行でなく、

勝手に家財等を処理していましたら、
(或いは、勝手に処理するよう仕向けれ、その罠にはまっていたら)

任意の話合で高額の請求をされていたか、

裁判になれば、買受人(=落札者)が被告となりますので、

買受人の精神的負担や弁護士費用など、

想定外の負担で、

楽しくない時間の経過を味わう結果となったでしょう。

空家だからといって、簡単には考えないで、

キチンキチンと処理していきたいものです。






今年最後の記事となりました。

1年間、訪問された方々に感謝致します。

来年は1月16日から、を予定しております。


このブログが多少でもお役にたてたかなあ

そんな?を感じつつ、・・・・・

本当にありがとうございました。



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競売物件の謄本で見た根抵当権設定仮登記って?--その


前々々回、根抵当権設定仮登記について、お話させて頂きました。

その関連です。

数年前の実話です。

西日本の会員様から、

メールで、三点セット等の調査依頼がありました。

謄本が添付されていました。

謄本には、

根抵当権設定仮登記がありました。

(ちょっといかがわしい金融業者が登記する時は、
現時点では殆どが個人名義です。)

その仮登記の権利者は個人名義のAでした。

そして、法人Yに譲渡されています。

法人の住所がちょいと気になりました。

譲渡前の個人Aの住所は西日本のある県ですが、

法人Yの住所は遠く離れた県です。

なんかおかしいな。

胸にドロ〜〜ンと胡散臭さがたちこめました。

早速ネットで、その法人の謄本を取り寄せ,

役員名をネットで調べました。

ヤクザでした。


三点セットを見ました。

物件は賃貸中です。

現況調査報告書からは、

賃借人の質がどうもしっくりきません。

キチンキチンと家賃を払っているのかなあ、

現況調査報告書の行間からは、

危ない、危ない、という警告のささやきが低く心に響いてきます。

こりゃあ危ない.

止めて貰うようにしなければ・・。


依頼人の会員様に、

「 こういう物件は見送りましょう 」

そう報告しました。

依頼人からのメールです。

。。。。。。。。。。。


この入札は止めます。

実は、金融機関のローン内諾は既に得ていたんですが・・。

。。。。。。。。。。。

良かった!

こういう返事はうれしいものです。

競売で安い物件を購入するという目的は大切ですが、

トラブル回避はもっと大事です。

(すみません、管理人の信条です。)

トラブル解決の費用と費消される時間を金額に換算すれば、

恐らく購入した価額の安さをはるかに上まる額面、

つまり高い買物をしてしまった、という結果となるでしょう。

当初の目的からは完全に逸脱してしまいます。

それ以上に悩まされるのが、精神的な混乱と苦痛です。

これ、結構きついです(実感)。

この混乱と苦痛を消すための金額を算出するのは無理。

その為に、処理する金銭の額をアップしたからといって、

キレイサッパリ浄化できるものではないようです。

万一、大切な家族に何らかの被害があっては大変です。

そんな物件は、プロの業者に、はい、どうぞ、です。


丁寧に調べれば、

物件調査経験の浅い方でも、

インターネット社会ですので、

ある程度は深い箇所まで、じっくりチェックは可能、と思います。



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法定地上権付建物って、なあに?


競売物件の中に、

たまに、"法定地上権"付の建物があります。

法定地上権って、なんだろう。

慣れない言葉です。

競売不動産限定の専門用語です。

その物件の売却基準価額は、相場よりかなり安いです。

飛びつきたくなるような価格です。


実は、私の主催する会員様からの相談がありました。

「法定地上権付の建物を入札したいのですが・・」

私の返事は、即、

「止めて下さい。いくら安くても、

そんな物件を落札したら、それからが大変です」

会員様、諦めきれないようです。

なんだかんだと、「欲しい」「欲しい」という激しい欲望を、

携帯の向うから強~〜くぶっつけてきます。

お前ならなんとかなるだろう、

金を払うんだ、何とかしろ!

心の声がビンビン、私の頭をこづきます。


でも、だめなものはダメ。


不動産の特性である、「換金性」がまるで低いのです。

市場性がほとんどゼロ。


だいぶ昔の実経験です。

小田急線の世田谷代田駅数分にある、

法定地上権付のお屋敷の販売を言いつけられました。

まあ、・・・・・・・・苦労しました。

結局、売れませんでした。

食付きはいいのです。

安いですから。

法定地上権の説明をします、

その時点で、買主或いは仲介業者は引いてしまいます。

話を進展させようとしますが、まったくダメ。

そこでストップでした。


私の営業センスのなさもあるでしょが、

どうも、それ以前の問題のようでした。


法定地上権の法的意味(その1その2)は、ネットでお調べ下さい。

このブログの管理人としましていえるのは、

とにかく、お止め下さい。


その法定地上権付建物の謄本をじっくり御覧下さい。


時間とお金に余裕がある方には、

落札した法定地上権付き建物を、

市場性のある、まともな不動産にする方法が以下です。

(ただし、運が良ければ、の話・・・
つまり底地の土地を取得できるかどうか、という事です)


複数の担保がついており、

最先の担保権者が競売申立者だったら、

後位の担保権者が、土地の競売申立をするかも知れません。

その時、それを購入して、

通常の市場性のある不動産にする、という方法。

又は、

配当等がある程度期待できる後位の担保権の譲渡を受けて、

自ら競売申立をして、自ら入札して落札する、

という手段もあります。
(これは、不動産の相場とか、競売手続きに明るい人でないとちょっと難しいかも)

どちらも、底地ですから、

入札の競争相手は少ないでしょうが、

まあ、1年以上はかかるでしょうね。


◎以上の記事に対して、ところが・・ところが、いやあ、まいりました。

この記事の公開予定日の1週間前です。

ある方が、私の事務所に訪問されました。

その方は、以前、法定地上権付の建物を落札しておりました。

そして、確実に収益用として、賃料を稼いでいます。

その方法がビックリ。

とてもここでは公開できない秘中の秘の裏技でした。

こんな方法もあるんだと、ただただ感心のひとときでした。

いやあ、凄い人がいるものです!!!!






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滞納管理費等を負担した買受人は、元所有者に返還請求できるのかなぁ?。

三点セットの最初に、物件明細書があります。

ほとんどのマンションでは、物件明細書の下段

「5 その他買受けの参考となる事項」欄にて、

「管理費(等)の滞納あり」と記載されています。

そうして、評価書では、売却基準価額算出過程で、

滞納管理費等が一定割合で控除されています。

その分、売却基準価額は安くなっています。

滞納分は、買受人負担です。

買受人が、前所有者の滞納分を管理組合に支払います。

買受人が払った滞納管理費は、前の所有者に請求できるのでしょうか?


これについては、ひとつの裁判例があります。


滞納管理費の額(¥200万以上)が凄かったので、

買受人Aは、所有者Yに対して、

「滞納管理費等は、立替えたのだから、返してよ!」

と、裁判を起こしました。


所有者Yは、

「冗談じゃあない!物件明細書に滞納あり、とかかれているでしょう。

アンタ、それを承知で買ったんでしょ。

しかも、評価書では、

売却基準価額算出の時は、控除措置がされているんだから、

その分、売却基準価額は低かったじゃあないか、

冗談じゃあない、

俺に返還義務はないよ」



でも、結果、東京地裁でYさんの負け。



「おかしいよ、こんな判決」

Aに滞納管理費の求償権なんかあるものか!

Yさん、控訴しました。

あれえ、Yさん、訴訟資金を持っていたんだ!

結果は、



やっぱりYさんの負け(東京高判平17年3,30)。



現実面では、Aさんのように、滞納分を請求する買受人は少ないです。

私の周辺では、聞いたことがありません。

請求しても、元債務者兼所有者は、無一文の状態が多いです。

請求する時間と費用が無駄になる可能性大。


すると、あれかッ、

Aさん、実はYさんは現金を持っている、という情報でも掴んだのかな。

それとも、額が大きかったので、判決をとっておき、

じっくりチクチク返済をもとめるつもり?、

あるいは、裁判前のYさんとの話合いで、感情的になったのな!

どっちにしろ、Yさん、食っていくためにはどっかに勤めるのだろうから、

勤めたら給料をおさえて、回収作業でもするつもりかな。

でもね、小さな会社だったら、

そんな社員はいませんが・・・。

なんてとぼけられることもあるかも、です。


※上記、東京高判平成17・3・30におきましては、
「最低売却価格」の文言が用いられていますが、
ここでは、それを「売却基準価額」と読み換えました。



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競売物件の謄本で見た根抵当権設定仮登記って?・・その

根抵当権設定仮登記の法的な専門的知識は、ネットでお調べ下さい。

競売物件の謄本で、この仮登記を見たときの私の反応は?

私なりの感想をお話させて頂きます。


根抵当権設定仮登記の権利者が個人名の時は、

この仮登記はマチ金からの借入の場合が多いです。

私などは、根抵当権仮登記で権利者が個人名ですと、

それだけで、あれれ、マチ金だあ。

所有者が、資金繰りで追い詰められ、マチ金に手を出してしまったんだ、

だいぶんいじめられたんだろうなあ!

なんて思ってしまいます。

所有者は、勤め人より自営業者の方が多いでしょうね。

本業が苦しいから、

手軽な高利に手をだしてしまったんだ・・。

気持ちはわかるよ、でもなあ・・・・

そういう物件の所有者と明渡交渉で話がついても、

100%信用するのはどうかなあ、

支払うと約束した立退き料の前渡しは、

懇願されても、絶対にできないな。

そういう考えになります。


競売は、換価目的です。

落札され、買受人が代金納付手続きをしますと、

その売却代金は、債権者に支払われます。

具体的な手続きとしまして、

登記された担保権が複数ある時は、

その登記の時期のはやいものから順次、

規定にそって、その債権者(=担保権者)の配当金に充当されていきます。


現在の不動産市況では、

根抵当権仮登記まで配当がまわる事例はあまりないようです。

尤も、仮登記に配当される分があっても、

仮登記の悲しさ、仮登記権利者に配当はされず、供託されます。

(その仮登記が本登記となっているか、

本登記するための書類がそろっている場合、

配当は実施されます。・・・・この点は裁判所に確認の要あり。。。)


配当があろうとなかろうと、買受人代金納付手続きをすれば、

裁判所は担保権を抹消してくれます。

担保仮登記の大部分は、殆ど配当もなく抹消されています。



では、どうしてそんな仮登記をするのでしょう。



まず、抵当権等の仮登記は、

登録免許税が、不動産ひとつにつき、¥1000円です。

(本登記の登録免許税は債権額の4/1000です。

建物につきましては、条件により軽減措置あり。)

自分で登記申請をしますと、¥1000円で済みます。

専門家に頼んだところで安上がりです。

とりあえず、つけておくのでしょう。


この物件を任意売却するときは、

例え仮登記でも、抹消しなければいけません。

仮登記権利者は、自分の権利を堂々と主張できます。

抹消したいのなら協力しますよ、お金さえ貰えれば!

そこが狙い目なのでしょう。


おっと、

競売で落札されても、万に一つ、

配当にありつける奇跡が絶対に起こらないとは限らない・・・ウーン、ね。


競売物件の謄本で、この種の仮登記を見つけても、

普通、買受人にどうという事はまずありません。

但し、私は、そういう個人名は必ず調べてみますが・・。



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事件番号の年より2年後れた差押登記にビックリ!!

こんな事例は初めてでした。


東日本のある裁判所の競売事件です。

仮に、事件番号が平成25年(ケ)第1007号とします。

私の認識では、

平成25年に裁判所に競売の申立をした物件であり、

差押え登記も、原則その受付年は25年、というのが基本線です。

(例外的に、年末ギリギリの申立の場合、
ひょっとして翌年初めの差押の受付はあるかも。)

これは、競売の基本的な事務手続きであり、

申立の年と、差押の年の間が2年もある、

などという事例は全くありませんでした。

いつものように、上記事件番号の物件の謄本をチェックしました。

ビックリ仰天です。

上記事件番号、平成25年(ケ)第1007号の差押え登記の受付年は平成27年でした。

最初、なにかの間違いだろうと思いました。

ひょっとしたら、裁判所の受付が間違ったのかな。

それが、担当部署のだれもが看過して手続きが進んだのかな。

勝手な想像をしました。

3点セットをみました。

現況調査報告書の最初のページの右上をみました。

現地調査日や、報告書の提出日が記載されています。

間違いなく、平成27年です。

指摘すれば、事件番号の訂正があるのかな。

今は入札期間中。

余計な事を裁判所にいって、

「変更」なんてされたら、折角入札しようとしているお客様の熱が冷めるかな。

でも、あとあとゴタゴタするよりはいいか。


裁判所にききました。

電話の先で、数十秒の沈黙。

折り返し連絡をします、

私の携帯番号を伝え、電話がきられました。

そして、10分くらい後に連絡がはいりました。


結論は、裁判所のミスではなく、

債務者・所有者側に相続が発生しており、

その手続きをして、差押登記をするのに、時間がかかった、ということでした。

そんなこともあるのですねえ。

細かい事情はわかりませんが、

ひとつ、勉強しました。





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今日は余談です(その13)・・競売とネット利用について。



平成24年10月、

全国の裁判所の競売情報のインターネット導入がおわりました。

ホームページアドレスは、

http://bit.sikkou.jp/app/top/pt001/h01/です。

タイトルはBITですので、

「ビット」と言っています。

BITのアクセス数は、平成25年で、月75万件を超え、

三点セットのダウンロード数は、

平成25年、月92万件を超えています。

たいへんな件数です。

おかげで、裁判所は、どこの閲覧室もガラガラ。


ただ、ネットでの三点セット閲覧は、

資料の中に出てくる個人名は、黒線で消され、

代わりにアルフアベットでの表記です。

黒線部分の具体名が、謄本で分る場合もありますが、

破産管財人、相続財産管理人などの記載があれば、

また、沢山のアルフアベットが出てくる場合などの時、

神奈川県内でしたら、私は裁判所に出向くことにしています。

裁判所備え付けの三点セットは、個人名が消されていません。

具体名が確認できます。

そのうえで、ネットで、その名前を検索、

何らかの情報があれば、得るようにしています。

債務者が法人の場合は、

或いは、債権者が法人の場合で見慣れない名前の時、

まず、会社名を検索して、そこの情報をえるようにしています。

どうも、自分なりに納得のいかないときは、

法人の登記簿をネットで取得してチェック、

役員は検索してみます。


業者専用のホームページで、取引事例などは必ず検索。


過日、大学関係者と話す機会がありました。

今の学生の傾向は、研究課題をネットで調べる方が多いようです。

そこまでの情報で、課題をまとめてしまうレポートが多いとか。

なにか物足りません。

ネットで得た情報が必ずしも正しいものばかりとは限りません。

その辺の突っ込み不足が、教える側としては不満、

そこをどうやって更に深い研究を自分からするようになるか、

その指導方法を模索中とか。


そうか、ネット検索結果で足れり、としてはまずいんだ。

やっぱり現地での聞き込み調査は必要だなあ。

そういえば、テレビドラマでの記憶、

「伝説の刑事の情報収集」も足だった。

原始的な方法でも、

人に頼らず、自分の足で集めた情報が貴重なんだ。

ふと、そんな事を感じたひとときでした。




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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・評価書・・超初心者向


普通の不動産売買の取引では、契約締結の前に、その物件の概要が説明されます。

その説明書は,「重要事項説明書」というタイトルの一式書類です。

その「重要事項説明書」にあたるのが、

競売物件の場合、「三点セット」とよばれる資料でしょう。

これまで、物件明細書と、現況調査報告書につきましての基礎知識の一部は、

お話させていただきました。

もう一つ、「評価書」という資料があります。

これは,普通は不動産鑑定士が作成します。

その物件の、競売市場における価額({売却基準価額})が記載されていますが、算出過程も記載されています。


ただ、専門の用単語が非常に多い資料です。

一般の方には、どこをどう見ればいいのか、チンプンカンフンかもしれません。

絶対に見ておくべき、理解しておくべき箇所があります。


評価書の構成は、


1、評価額

2、評価の条件

3、目的物件

4、目的物件の位置、環境等

5.評価額算出の過程


となっています。


ここで、{4、目的物件の位置、環境等}という項目を見て下さい。

物件ごとの特性が記載されています。

最後に「特記事項」という欄があります。

ここは必ず目を通しておいて下さい。

通常は、作成者の不動産鑑定士が、購入希望者に注意を促す内容が記載されています。

ここの欄に、あまりたくさんの行数で記載があれば、

内容にもよるでしょうが、ちょっと問題物件かもしれません。

怠け者の管理人は、行数を見て、内容も確かめずにパスしています。

注意事項が多かったり、

ややこしい為に多行数の説明をしている物件は、

「問題あり」で、一般の市場性のうすい物件のため、

不動産の特性である換金性に乏しい、と判断しています。

あまり行数がなければ、

そこに何がかいてあるのか、チェックしおておくことです。

「建築違反」という文言があれば、

その建物を利用する目的で、

しかもローン利用なしの現金購入でなら、検討を続ける余地はあります。

ただ、その建物を解体して建て直す場合に問題があれば、

そこでパスしておいたほうが無難です。

また、「さらに専門家の調査を要する」などという文言があれば、

まあ、やめておいたほうが良いケースが多いかも、です。

また、道路についての記載があれば、必ず内容をチェックしてください。

裁判所の係の人に訊いてもいいでしょう。

道路は、日当たり、敷地形状とともにとても大切です。

私道に接面した敷地で、私道の持分ななかったため、

意地悪をされた、などという話は、たまに聞く話です。


不動産訴訟で一番多いのは、道路関係だと聞いたことがあります。

住宅ローンも、道路に問題があれば、

まともな金融機関で、組むことは殆ど難しいでしょう。

前面道路が公道4M以上を選んでおけばまず無難です。

私道の場合は、位置指定道路を選ぶことです。

道路位置指定があるかどうかは、普通は評価書に記載されています。

位置指定道路の所有者は、個人、複数の個人、或いは法人です。

位置指定を受けている道路でも、

所有者のなかには、

滅多にありませんが、偏屈者がいて、通常の使用が難しかった、なんてケースもあります

役所にいけば、当事者同士で話し合って下さい、と、突き放されます。

現地での調査(=聞込みと現状確認)もしっかりする事です。

「道路位置指定」につきましては、ネットにてお調べください。

http://shido.iinaa.net/itisitei.html
↑これなんかは、よく説明しているホームページですよ。







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今日は余談です(その12)・・昔の競売屋の苦渋の準備



半世紀近くの以前、前回同様、化石的なお話です。

馬鹿馬鹿しい、と思う方、そうでしょうねえ。

ジジイの昔の話なんか聞くだけ時間の無駄。

でもね、これからの数分間、無駄遣いかどうか・・。


当時、競売業者の間で、「甕(カメ)に埋めた」という言葉をたまにききました。

「甕にうめたよ」といったら、それについての会話の進展はストップ。

私は意味が判らなかったので、

勤務先の社長に聞きました。

「お金を隠すことだよ。」

その一言だけ。

(あれ、ひょっとして脱税? そりゃあまずいじゃん)


そのころの、裁判所の競売の世界は、

住宅ローンの破綻での競売は比較的少なかったように記憶しています。

ギリギリでの住宅ローンなんてのはあまりなかった。

また、会社員は時代に保護されていましたので、

年収は毎年アップして当り前、

収入源のリスクなんて考えもしませんでした。

大半は、事業での失敗からくる換価処分としての競売です。

競売業務に携わる人も、かって事業家だったが失敗、

全財産を失って?

実体験で身につけた強烈な知識の鎧で、

この世界に流れ込んだという元社長も結構いました。

とにかく、全てを失っています。

物的財産、家族、親戚、友人知人、

自分の体以外は突然、一瞬にして消えました。

マジシャンだって、こう見事には消せないかんじ。


私が勤めていた会社の社長もそうだったようです。

よく言っていました。

会社を潰すと、債権者以外の人はきれいに去っていく。

カーレース、

一団が、眼の前の場景を一瞬上下に切り裂き移動するようなはやさで。

無理を聞いてくれていたそれまでのとりまきが、

それこそ冷酷な、おっとこれは個人の印象ですが、

スパッと他人に、

それも全身から発する拒絶オーラが服を着たような他人に変わる。

彼はいつから耳が聞こえなくなったのかな、それほど無視されまくるんだよ。

道を歩いている全くの見ず知らずの他人のほうがまだまし。

いくらあいつには散々おごってやった、なんて言っても、

そんな奴等ほどさっさといなくなる。

去っていかないのは、

つきまとっているのは、

(負けず嫌いの人ほど)

自意識過剰と背中あわせの虚栄心!

それと借金取り・・当り前ですが・・。


それまでの日常は突然みごとに暗転。

今までの色彩カラーの世間が一瞬無彩色に変わる。

透明じゃあない、透明だったら先が透けて見えるけど、

先の見えない泥一色。

暖かい思いやりなんてどこにもない!

周囲が全て、突然変わってしまうんだ。

いやいや、それは俺の勝手な言い分だろうなあ。

俺の失敗が周囲を変わらせてしまったんだよ!

周囲が変わる原因は、

倒産する前の俺にあったんだろうなあ。

まあ、そう思い込むのが、楽だな。


そうなると、信じられるのは、「金」だけ。

「金」で裏切られたと思ったけれど、

結局裏切らないのが「金」だった、と気付かされるんだよ。


当時の競売業界で、

地獄の中でのたうち回った者どうしの、最低限の思いやり。

お金を甕に隠せたら、

・・・・「良かったなあ」

舌打ちしながらの9割以上の嫉妬心と1割以下の祝福心で。

それ以上の詮索はなし。

訊くだけ自分がみじめだよ、

ということのようでした。


社長が言ってました。

おれも甕にうめたよ、三つばかり。

私が会社を辞めて独立しようという時

初めて聞く台詞でした。


そういえば、1週間に数回は裁判所の競売場に行き、

殆ど毎回、

相当額のチリ銭(当時の業界隠語、談合金で裏金のこと)のやり取りをしていたようです。

(当時の競売は入札ではなく、買受希望者が直接顔を見ながらのセりです。

セリが始まる前の事前交渉=談合金で解決=は、よくありました。)


お前、俺についていれば、生活の安定は保障するぞ、

辞めるな、手伝えよ。

会話の流れが、社長の眼が、そう言っていました。


三つとはいくらなんだろう?

私の勘では?????????

まあ幾らでも、所詮は他人のもの。

それから数十年。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・アァ〜アッ。


やっぱり時間の無駄遣いでしたか、

あなたさまの数分間と、私の数十年と・・・・。


・・・・・・・すみません!!!!!

あなたさまに対して、わたしの妻に対して!






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今日は余談です(その11)・・先(未来)を見ることの難しさ

以前から、私が感じていたことを少々。


私など特に、過去の幻影に拘束されて考え、

行動を決める傾向にあります。

過去にとらわれず、

ちょっと先・未来の新しい映像・展開図の見える人は、

いわゆる成功する「先駆者」。

そんな人には滅多にお目にかかりません。

というより、お目にかかってはいるのでしょうが、

・・・・こちらが理解できていません。。


私の過去において、

自分が凡庸のため、認識できなかった事があります。

見えない、分らないのです。

乏しい経験を満点と錯覚して、その人の主張を否定、

或いは否定をしないまでも肯定はぜず、

それによって、現在の自分の立場を確実に肯定していました。


半世紀近い、化石のような昔。


賃貸業は、不動産屋の奥さんの仕事でした。

社長の旦那は、店の奥でふんぞり返り、

賃貸なんぞやれるかい、賃貸は女の仕事。

「俺は売買で儲けるのさ!」

一発契約で、賃貸の何百倍も儲けてみせるさ。

こう考える社長さん、結構多かったように思います。


私は、改札口をでればすぐ見える、都内・小田急線の某駅前店舗で、不動産業に従事していました。

或る時、ビッとした背広で、女性社員を従えた業者の訪問をうけました。

賃貸業のネットワ−クを造るので利用しませんか、という内容です。

私は、彼の構想を全く理解できませんでした。

だからといって、理解しようとする努力もしませんでした。

鼻であしらったような記憶しかありません。


そんなこと必要ないさ。

場所柄、大家さんも借りたい人も、

ボンボン飛び込んでくるんだ。

これ以上忙しくなるのはゴメンだなあ。


それから何年かが経過。

賃貸部門が確固とした分野として、認識され始めました。

ところが、私はまあだ、理解できません。

はっきり言って、馬鹿にしていたと思います。


今思えば、なんと、馬鹿なのは私のほうでした。

でも、その頃、立地条件の良い場所の業者の大半は、

私と同じような感覚ではなかったかなあ。

「立地条件」が「積極的営業努力」や「時代の流れ」を軽んじていました。

というよりも、そんなことへの発想すら全くありません。

私の努力は、日々の忙しさを順当にこなしていくことで満足。、

「先をみる」などという難しい思考作業は、

思いもつかない別世界でした。


そういえば、20年くらい前?の業者講習会。

講師の先生曰く

これからは空家が増えますので、

それをどのようにビジネスにつなげるか、ひとつの課題です。

それを聞いて真剣に受け止めた業者が何人いたかなあ。

「空家が増えるって?」

「じゃあ、中古物件の仲介が増えるのかな?」

当時は、こんな程度の認識度合い。


まあ、未来を読み取れ、などと言う文言は、

ノウハウ本では気軽に見かけますが、

実践するのは、凡人には至難のわざです!

というよりも、そういう凡人が大半だから、

時代を先読みできた数少ない先駆者が成功道を疾駆疾走できるのでしょう。

つまり、

先駆者の成功をささえているのは、たくさんいる我々凡人だ。

・・・・やっとそこに、自分の存在価値を見出してホッとしました・・・情けない!!!




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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・現況調査報告書・・超初心者向


裁判所作成資料(三点セット)のなかで、「現況調査報告書」があります。

これは、「執行官」という肩書の人が、競売物件の現場に行って、

誰が、どんな権原で、その不動産を利用しているか、などを調べ、

その内容をまとめて作成した報告書です。


マンションの場合は、管理費等の滞納が殆どあります。

それは、落札者負担となり、所有者となれば、管理会社に納付しなければいけません。

その為、売却基準価額算出過程で、凡その滞納額は控除されています。

物件明細書には、「管理費等の滞納あり」とだけの記載ですが、凡その金額はここに書かれています。

現況調査報告書の次が物件目録、そして次のページの中ほどに、「管理費等の状況」という項目があります。

その金額は、調査時点での金額ですから、実際はもっと増えています。

別紙で、管理会社からの回答がある場合もあります。

その下の項目に、「管理費等の照会先」というのがあります。

管理会社名と電話番号がありますが、電話番号は、ネットでの閲覧では消されています。

具体的な番号は、裁判所に出向くか、管理会社のホームページから調べます。

電話して、凡その金額を言い、一応確認しておきます。

その時、落札したら、「払わなければいけませんので」という文言を会話のなかにいれますと、電話口の応対は、まあ、親切になるのが普通です。

ついでに、「この問合せは結構ありますか」と聞いておきます。

あれば、入札を検討している人がほかにもいるかも知れません。


建物が競売になっていれば、普通、間取図が綴じ込まれています。

間取図には、番号と矢印が一緒になって、書きこまれています。

番号は、後ろのページに添付された写真の番号で、矢印は、撮影方向を示しています。

全ての部屋が撮影されているわけではありません。

撮影されない部屋等もあります。

写真の部屋がキレイでも、他の部屋に結構大きな損傷があったりしている場合もあります。

添付写真の印象で、全体を想像はしないほうが良いです。







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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・現況調査報告書・・超初心者向


裁判所作成資料(三点セット)のなかで、「現況調査報告書」があります。

これは、「執行官」という肩書の人が、競売物件の現場に行って、

誰が、どんな権原で、その不動産を利用しているか、などを調べ、

その内容をまとめて作成した報告書です。

あくまで、調査日時点での状況等報告、と思って下さい。


ネットでの資料閲覧は、個人名が黒く塗ってあり、具体的な名前が判りません。

実際に裁判所に行って、資料は見てください。

個人名が消されていないので、見ることができます。


流れとしましては、現況調査報告書の表紙の次には、「物件目録」があります。

これは、住居表示とは異なる表示がされています。

謄本は、ここに記載されている地番、家屋番号で取得します。

住居表示は、次のページの上段に記載されています。


次、「関係人の陳述等」「執行官の意見」「調査の経過」と続きます。

良く読んで下さい。

判らなくてもいいです。

あまり長い記述のは、パスしたほうがよいです。

問題がある物件は、どうしても長い記述になり勝ちです。

初心者は避けたほうがよいかもしれません。


判らない箇所は、「判らない」とほっておかないで、裁判所に聞くことが大切です。

その説明が理解できない場合、できれば専門家に依頼されたほうがよいかも、です。


私の場合、「調査の経過」は何度もよみます。

占有者の人間性が沁み出ている場合があります。

明渡で、できれば強制執行での方法は避けたいのです。

お金と時間がかかり、特別の場合を除いて、あまりメリットがないのです。

話合で退去してくれるかどうか、判断の尺度が読み取れる場合がありますので。

そのほかの尺度としましては、

登記簿謄本チェック、

実際に訪問しての面談、

近隣の聞込み、

ネット検索での情報収集なんかもありますが・・。



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今日は余談です(その10)・・付加価値で中古マンション価格に大変化?


数日前、都心で20年以上店舗営業している友人業者が話してました。


「いやあ、俺の感覚、ずれ始めたのかな、真剣に悩んでるよ」


最近です。

依頼された都心の中古マンションを、相場上限付近に値付けして売りに出しました。

この価額なら、多少時間がかかるのはしかたのない事。

同規模のマンションと比して、決して安くはないのです。

まァ、指値もはいるだろうな。

依頼者にも良く説明して納得してもらいました。


ところが・・・・

なんと買手はすぐにつきました。

しかも、買取り業者。

友人は素直に疑問をもちました。

高値の販売価格をそっくりそのままで仕入して、

どうやったら黒字転売なんかできるの?


数か月して、そのマンションが売りにでました。

すっかりリフォーム済というか、

リノベーションされています。

価額は約3割アップでした。

うわぁ〜〜〜、なにこの値段!

売れるわけないよ!


暫くして確認しました。

すでに、買手がついていました。


平成初めのバブルは、物件に手を加えず、転がすだけで価格上昇でした。

国策が強烈な追風となって、それを許していました。

今は、付加価値をつけて価格アップ。

付加価値は、買取業者さんのセンスが大きく影響するようです。

じゃあ、そのセンスはどこで習得できるのかな。

その業界に永く生き残ったから身に着くもの、でもないようです。

全く関係のない業界からの転身人が新しい血(=発想)となって、

この業界の古い血を凌駕しているのかもしれません。

ま、「マンション価額高騰」などとテレビなどであおっているのも一因かもしれませんが・・。


そのうち、リノベーション業者に格付けができ、

高級ブランドものが高値でも売れるように、

中古マンション市場が大転換、なんてなるのかなあ!






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今日は余談です(その9)・・競売専門誌から・・・。



年1回発行される「新民事執行実務」という本は、

競売不動産の手続きに従事する方々の専門誌です。

編集は、日本執行官連盟、発行は、民事法研究会です。

今年はNOー13で、価格は¥2900円。

たまにパラパラ見ます。

お客様との会話、或いは明渡交渉の時、

役にたつかなあ、という好奇心で知識吸収を図っています。

以下数値は、同誌からの抜粋です。


「引渡命令」という手続きがあります。

立退かなければいけない物件の占有者が立退かない場合、

強制的に立退かせる強制執行という手続きを行う基本となる判決が、

「引渡命令」です。

「引渡命令」の申立件数は、

東京地裁では、

平成18年1330件でしたが、平成26年は602件です。

昨年は、過去10年間で、最も少ない件数でした。


「執行抗告」という手続きがあります。

民事執行法という競売の法律のなかで認めらている異議申立の一種です。

一時は、手続きの引延しに悪用されたこともあります。

もっともらしい屁理屈で文句をつけて手続きの遅延を図り、

その分だけ占有者が物件を利用する期間を増やそうとする悪だくみです。

一時は、落札された物件の占有者に甘言を弄して、

あたかも長期間利用できるような錯覚を与えて金銭を詐取する、

「抗告屋」とよばれる輩が跋扈していました。

(「抗告屋」グループは逮捕されています。)

東京地裁では、

最も抗告が多かった平成17年は273件であり、

それまで毎年100件を超えていましたが、

平成26年は86件と大幅な減少です。


これらの数値の変化は、どのような背景からの反映なのでしょう。


民事執行法ができた時、

これぞ画期的な新システム!と注目された、

「内覧制度」というのがあります。

入札前に一定の条件のもと、

「物件に立入り室内が見られる」というシステムです。

私なんか、これを知った時、

これで競売は変わる!

なんて驚きました。

ところがですよ、

東京地裁では、

平成26年は、申立ゼロ。

過去10年を見ましても、4件だけ、という結果。

もうちょっと敷居を低くしないと、利用はねえ・・・。

まッ、みんな忙しいのもあるでしょうが・・・。



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今日は余談です(その8)・・競売物件の印象昨今


競売物件に対する、昔からのイメージは色々です。

競売業界に踏み入った者としましての感想は、

ヤッカミ(嫉妬)や過去の幻影からくる印象もあるようです。


(1)、扱っているのはヤクザだ。

(2)、素人は手をだすな・・出せば大損。

(3)、占有者が居座ったら、立退きが困難だ。

(4)、変な輩がつきまとってくる。

(5)、縁起がわるい・・購入者に悪い事が起きる。

(6)、市場価格より相当に安く買える。

    その他いろいろ・・・・。


実情に合わない、死語に近い風評文言もあります。


日本は法治国家ですが、法的に未整備な分野があります。

何十年も未整備のまま、放置されている分野もあります。

法整備の遅れている領域は、

合法・非合法の基準があいまいであり、

一攫千金の夢も埋まっている???


私が競売を学ばせてもらった会社社長の口癖は、

「アウトローの集まるところに金脈あり!」

社長自身は、

六大学のなかの某私立大学出身、

日頃は超々強気の強面ですが、

年寄りにはからっきし弱い江戸っ子インテリ。

私は好きな人柄でした。

≪落札物件の高齢債務者が背中を丸めてトボトボ来社、

「社長さん!」と悲痛な声で涙を流し、

ぶるぶるふるえる手で社長の手を力いっぱい握り。

頭を下げました。

いつもV字形の眉が一瞬にしての字形に変わり、

立退料の額がビイーーンと跳ね上がったのを見ています。

その差額穴埋めのため?

担当社員の歩合が大幅に削られてしまったのです、アーッ!≫


裁判所の競売という領域は、明治以来100年以上、未整備でした。

競売という、資本主義競争社会の最終整理(処分)施設の整備までは、

手が回らなかったのでしょう。

競売物件の手続きなどを明確にする法律、

民事執行法(昭和54年3月30日法律第4号)により、

裁判所の競売システムが大急ぎで整備されていきました。

並行して、落札者に宅建免許業者が目立ち始め、

何の資格もなくたくましく活き、

裁判所職員よりも実務に詳しいブローカー等の影が薄くなっていきました。


現在の競売システムも問題はあります。

ですが、正攻法で処理できるケースが多いです。

いくら勉強してもコネでもない限り、

競売市場を覗き見する事すらできなかった昔の環境は殆ど姿を消しています。

同時に、「うま味」も姿を消したのかなあ・・・。

どっちにしろ、リスクを嫌う私には見えない舞台裏ですが・・・。




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一般の方が単独での明渡交渉実践とその結果



3ケ月前、一般の方からのメールがありました。

落札した物件の明渡交渉は自分でやるつもりですが、

そのコンサルを依頼したい、という内容です。


依頼者は、都下在住。


物件は、私の居住する神奈川からは相当に遠方です。

なんとかギリギリ日帰りできる距離ですが・・・。


まず、三点セットを見たいとお返しメール。

状況によっては、コンサルをお断りする場合もあります。

私の交渉アドバイスによる実践が、慣れない方には、難しい場合があるからです。

即日、メールで、三点セットが添付されてきました。


物件は、居宅兼店舗事務所です。

現況「空家」。

今から1年前くらい早々と転居、差押えされる前です。

ただ、現況調査報告書に添付された写真では、残置物の量が相当あります。

不動産を落札しても、建物内の動産まで落札したわけではありません。

残置物は、その所有者のものです。

勝手に処分できません。

任意の話合か、強制執行での処理となります。


実際、空家の残置物を勝手に処分して、損害賠償を請求された業者さんがいました。

残置物の中に、容易に金銭に換算できない「思い出の品」があり、

第三者にはガラクタと映っても、これが債務者には貴重品!

判決文記載の賠償額に、驚いたことがあります。


強制執行となりますと、費用が心配です。

執行費用は、地域によって相当に差があるようです。

任意の話合での処理ができれば、総体的に安くあがります。


話合の結果、残置物の所有権が買受人に移転すれば、

或いは、所有権を放棄してもらえば、

あとは買受人のペースで、手持ち現金、暇な時間と相談しながら、

のんびり片付ければよいのです。


差押え前に転居を選択した債務者です、話のわかる人物でしょう。

さらに、三点セットのうちの「現況調査報告書」を入念にチェック、

競売初心者でも大丈夫、

交渉できる債務者兼所有者の物件と判断しました。

依頼者は、落札後「事件記録」を閲覧、

綴じ込まれた債務者の住民票から転居先を把握していました。

えらい、お見事!!!

コンサルを引き受けることにしました。


まず、代金納付期限通知書が届いていることを確認。

債務者とコンタクトをとらなければいけません。

債務者あて「案内状」を簡易書留で送ってもらいました。

届いてから10日位経過。

返事がありませんので、再度手紙をだしました。

手紙の内容は、当然違います。

2回目は一見やわらかい雰囲気です。


債務者が落札者に連絡し、手紙の内容を実践すれば、

債務者が金銭的に得となる内容です。

それでも、やはり連絡がありません。


こういう場合の債務者は、

相当頑固か、

プライドが高いか

投げやりな人間か、

びびっているか、

誰かの入れ知恵で、無視を決め込み、駆引きをしているか、

あるいは病気か、です。


差押え前に転居し、住民票もキチンとしています。

頑固か、プライドが高いか、病気か、と判断しました。

今回の依頼者、電話で数回話ましたが、とても人柄の良い方です。

3度目は、債務者宅を訪問してほしい、というコンサルをしました。

訪問時のちょっとした心構えなども伝えました。

面談すれば、債務者は、落札者の人柄に安心し、

快く話合に応じるだろうと判断しました。


1週間くらい経過して、メールがきていました。

放棄書兼廃棄依頼書と鍵を貰うことができた、という内容です。

行間が嬉しさで溢れていました。

メデタシ、メデタシ!






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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・物件明細書・・超初心者向



「物件明細書」は、以下の構成です。

1 不動産の表示

2 売却により成立する地上権の概要

3 買受人が負担することとなる他人の権利

4 物件の占有状況等に関する特記事項

5 その他買受の参考となる事項


以上の欄に、いろんな文言が記載されます。

今日は、3月28日に引き続き、

5 その他買受の参考となる事項

について、お話致します。


この欄は、裁判所が、買受希望者に、注意を促す事柄が記載されています。

前回の滞納管理費等のほかに、問題点があれば、ギュッと凝縮した短い文章で、サラリと表現しています。

例えば、道路関係に問題がある場合、占有者の内装費支出の主張その他色々です。

その詳しい内容は、現況調査報告書、評価書に記載されていますので、調べて下さい。

どうも分らない、という場合は、裁判所の競売係できくのが良いです。

又、物件が借地権の場合は、その旨が記載されます。

例えば

≪・本件建物のために、その敷地(地番、地積、所有者)につき、借地権が存する。買受人は地主の承諾又は裁判等を要する。≫

借地権の物件は総額が安いので、手持ち金でもなんとかなるか、などと、ついつい目をむけます。

でも、初心者の方が独力で扱うには荷が重いでしょう。

それと、地域にもよりますが、転売を企画する時、スムーズに買手がみつかるかどうか、危惧してしまいます。

できましたら、戸建の場合は、この欄が空白の物件を選択しておいた方が無難です。

ただ、物件そのものの瑕疵等の問題点が必ずこの欄に記載されるとは限りませんので、要注意です。

三点セットのうち、評価書の「特記事項」欄のチェックも忘れずにしておいて下さい。






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今日は余談です(その7)・・・昨年の競売の落札件数


平成26年の全国裁判所の落札件数をまとめてみました。→詳細はこちら
裁判所の競売のホームページhttp://bit.sikkou.jp/の「売却結果」を参考にしました。)

件数の多い順に10位までは以下の通りです。

 1、大阪府   1919件(内、戸建は1164件、マンションは 644件)
 2、東京都   1795件(内、戸建は 652件、マンションは1091件)
 3、神奈川県 1461件(内、戸建は 630件、マンションは 744件)
 4、埼玉県   1377件(内、戸建は 854件、マンションは 459件)
 5、茨城県   1142件(内、戸建は 685件、マンションは  67件)
 6、兵庫県   1141件(内、戸建は 646件、マンションは 381件)
 7、愛知県    989件(内、戸建は 512件、マンションは 349件)
 8、福岡県    912件(内、戸建は 509件、マンションは 273件)
 9、静岡県    725件(内、戸建は 441件、マンションは 125件)
10、栃木県    575件(内、戸建は 387件、マンションは  36件)

一戸建は、共同住宅や事務所、店舗もありますが、ほとんどがマイホームです。

マンションは、ワンルームもありますが、やはり、マイホームが大半です。


ここ数年の全国裁判所の合計の落札件数は以下の通りです。

ジイサマが老眼を駆使して、

計算機のキーをチョコチョコ触りながら集計しましたので、絶対正確とは言えません。

その辺はおおめにお願いします。

   平成26年  23968件→詳細はこちら   
   平成25年  30780件→詳細はこちら   
   平成24年  32833件→詳細はこちら   
   平成23年  36551件→詳細はこちら   


平成26年は、平成23年からみますと、落札件数は約35%減。

ここから何を読み取るのか、或いは何が読み取れるのか、

いろんな見方、考え方があると思います。

まあ、なんとなく見ていただければいいです。







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大きな損失を防ぐための小さな出費は必要経費!!

特別売却物件についての感想


このブログでも、特別売却物件について、お話させていただきました。→こちら

これからのお話と重複する部分があります。

ご容赦ください。

特別売却物件は、一口で言えば、売残り物件です。

昔から、「残り物には福がある」なんて諺があります。

競売物件ではどうでしょう。

確かに特別売却物件で大儲けした業者さんはいました。

約10年前、私がタッチして大儲けの具体例はこちらです。


いまはどうでしょう。

売残りとなった理由は色々あります。

大まかには、次の理由が考えられます。

1、買受可能価額が高い。

2、物件に何らかの欠点(含む道路関係)があったり、占有関係で、問題がある。

3、物件を含む地域に何らかの問題がある場合。

4、良い物件なのに、プロの業者がうっかり見落とした場合。

最近、上記4は、恐らく非常に少ないでしょう。

一般の方が、特別売却物件を、チャンス、とばかり飛びつくのは如何なものかな、というのが私の感想です。

問題は2の場合です。

わけあり物件、アウトレッドの傾向が強いです。

これはいろんな事由が考えられます。

購入後、スムーズに使用できないトラブルが内在している可能性があります。

あるいは、使用できても、転売するとき、なかなか転売できない事由があったりします。

道路関係のトラブルは、銀行等のローンが使えない場合が多いです。


とにかく良く調べて下さい。

開札日、入札者がいないため、特別売却物件となる場合、その開始日まで数日あります。

その間に念入りに調べて下さい。


価額が安い、という1点だけに目を奪われて、とびつくことは危険です。

安いのに、業者がパスした物件です。

価額以外の問題がある、と疑ったほうがよいでしょう。

一般の方の失敗は、出費をおさえる?為、地元の不動産業者など専門家に相談しないで独力ですすめたケースが多いです。

落札後の相談を受けつつ、この相談者は、ちょっと専門家に相談していればこの物件の入札はしなかったろうなあ、と思う事がしばしばあります。

特別売却物件は、業者以外の一般の方は、安易に飛びつかない、慎重に、というのが私の結論です。






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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・物件明細書・・超初心者向



「物件明細書」は、以下の構成です。

1 不動産の表示

2 売却により成立する地上権の概要

3 買受人が負担することとなる他人の権利

4 物件の占有状況等に関する特記事項

5 その他買受の参考となる事項



以上の欄に、いろんな文言が記載されます。

今日は、

5 その他買受の参考となる事項

について、お話致します。

ここも、重要です。

非常に、凝縮された文言が記載されます。

その詳しい内容は、

現況調査報告書、或は評価書に記載されています。


でも、慣れない方には、凝縮された文言の詳細を、

現況調査報告書、或は評価書から探し出し、

理解することはなかなか大変です。

分り易い文言としては、マンションの場合、


・ 管理費等滞納あり


≪この文言は、このマンションには、滞納している管理費等がありますよ。

それは、買った人が負担する事になります。

予めお知らせしておきます。≫


という意味です。


競売物件では、滞納管理費等は、落札者(=買受人)が負担します。

その為、売却基準価額算出時、滞納管理費等を差し引きます。

ただ、基準価額算出時までの滞納額であり、

それ以降の滞納額は反映されていないのが普通です。

滞納管理費等は、現況調査報告書等に記載の額に、

8〜10ケ月位の管理費等を加算して見ておいたほうが良いでしょう。


滞納管理費等に、損害金が加算されている場合もあります。

この場合は、マンション管理規約に基づいての請求です。

払わなければいけません。


よく、管理費の交渉はできないか、という質問があります。

交渉の余地あるとすれば、

滞納が5年以上に及ぶ場合です。

最高裁判例で、滞納管理費等の時効を5年としています。
(平成16年4月23日 最高裁第二小法廷判決)

でも、そこに居住する場合でしたら、

よく考えたほうが良いでしょう。

近隣のお付き合いにプラスにならない事もあるかも知れません。


買受人が、旧所有者分を負担して支払った滞納管理費等は、当然、買受人が旧所有者に請求はできます。

が、実際請求したところで、返済される可能性は実に低いでしょう。


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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・物件明細書・・超初心者向

今日のお話は、競売物件からマイホームを探す場合、参考にされて下さい。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

物件明細書は、以下の項目順で記載されています。

1 不動産の表示

2 売却により成立する地上権の概要

3 買受人が負担することとなる他人の権利

4 物件の占有状況等に関する特記事項


5 その他買受の参考となる事項

以上の欄に、

いろんな文言が記載されています。

今日は、上記のうち、3,4についての大雑把な見方をお話させて頂きます。

慣れない方の一番の心配は、

住んでいる人がスムーズに退去してくれるかなあ、

これで頭を悩ませます。

。。。。。。。。。。

ここでいう「スムーズに」の意味は、一般の方と業者では違うイメージのようです。

一般の方のイメージは、占有者が、買受人に対して、

「よくぞ落札してくれました。数日以内に引越ますので、あとは宜しく」

そんなことを言って引越ししてくれればスムーズなのだが・・。

そういう占有者は、少なくとも首都圏では、まず9割以上の確率で居ないと思います。
(過疎地域などではその限りではないかも知れません。)

業者の「スムーズな退去」のイメージは、一般の方とは違うようです。

業者の感覚では、強制執行で退去させられれば、スムーズ、というのが大半でしょう。

。。。。。。。。。。。


強制執行で退去させられるかどうかの判断基準は、物件明細書に記載されています。

物件明細書の3,4の欄の記載文言から推測できます。

まず、

「3 買受人が負担することとなる他人の権利」欄は、

「なし」と記載されている物件を選んでおくと無難です


まず、この文章の意味をお話します。

「買受人」とは、物件を落札して、代金を納めて所有権を取得した所有者の事です。


「負担することとなる他人の権利」とは、

本日の前提である「マイホーム探し」に沿ってひらたく言えば、

「その物件を使用する時の障害(=他人の権利)の有無、あればその内容」

ということです。

ここに何らかの、他人の権利内容が記載されている場合、

買受人が自由にその物件を使用しようとしても、ちょっと無理かも!

という注意です。

障害は排除しなければいけません。

排除する為には、それなりの手続きが必要です。

任意手続き、法的手続き、それらを併合した手続きを、相手の出方に応じて使い分ける必要があります。

時間的な余裕があれば,自力で出来る場合もあります。

専門家に依頼しても排除できないかもしれない占有者も9ます(最先の賃借権など)。

この物件を落札して競売の勉強をしてみたい、という方以外は、そんな面倒はさけましょう。

とにかく大金です。

どうしてもその物件でなければダメ!という特別な事情がある場合以外は、

さっさとその物件の入札は諦めましょう。

こういう物件は、超初心者向けではありません。

疲れるだけです。

(今は、マイホーム探しの方へのお話、という事を思い出して下さい。)

この欄が「なし」で、更に、次の

4 物件の占有状況等に関する特記事項

欄の記載事項が、


≪本件所有者が占有している。≫

≪本件共有者らが占有している。≫


という類の文言のものを選び、

上記文言以外の文言は記載されていないものが良いです。


一般の買受人が専門家を頼らず自力で占有者の立退交渉をせざるをえない場合、

書類上は一番容易な範疇にはいります。

所有者(共有者)は、競売手続きが始まる前から、ローン不払いで金融機関と折衝、その過程で序々に心構えを固めています。

明渡の話を持っていっても、青天のへきれきではありません。

余程の変人でも無い限り、

ローンを借りた覚えはない、などと突っぱねるっことおはせず、

まあ、交渉の席にはつくでしょう。

過去に例外はありました。

その場合は、強制執行で解決しいましたが。



空家の場合でも、上記2例の文言だけが記載されているのもを選んでおくことです。

家財が残置していても、

家財が全くなくガランとしていても、

空家だから、だれも住んでいないのに、≪占有≫ってどういう意味?

占有とは、

居住の有無にかかわらず、その物件を支配下に置いている事です。

空家は、所有者の支配下にあります。

仮に所有者が行方不明でも、です。

こういう場合、

どうせ空家だから構うものか、建物内の家財なんか片付けてしまえ!

なんて勝手に対処はしないことです。

きちんと手続き(=強制執行)を踏んでおくことが大切です。

一般の方にとっては、強制執行というと、イメージは悪いのですが、

「後日トラブル防止対策」と言いなおしても良いでしょう。

ただ、時間と費用が馬鹿にならないというマイナスはあります。

法的な手続き、手順は、

たいていの裁判所は、競売係がきちんと教えてくれる筈です。



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裁判所作成資料(三点セット)の見方・・物件明細書・・超初心者向

競売物件については、裁判所が資料を作成しています。

それを「三点セット」とよんでいます。


裁判所のホームページ(不動産競売情報サイト・http://bit.sikkou.jp/)で、だれでも見ることができます。

ただ、ネットでの閲覧は、「個人情報の保護に関する法律」により、資料にでてくる個人名は黒く隠されています。

裁判所に行き、直接三点セットを閲覧すれば、個人名に黒塗りはなく、具体名が分ります。


三点セットとは、次の3点から構成されます。

(件明細書

現況調査報告書

I床曾


まあ、とにかくホームページで見て下さい。

慣れない方には、チンプンカンプンです。

なんかやたらに専門用語があって分り難い、というのが恐らく第一印象でしょう。

そうしたら、お金はかかりますが、仕方ありません、

専門業者に依頼してすすめるほうが安全です。


◎余談です

。。。。。。専門業者は、競売物件の背後にあるかも知れないリスクの説明をしてくれるかどうか、これで、その業者さんの信頼度がある程度測れます。

リスク説明は、徒に不安をつのらせるばかりだから、という理由で、

「100%大丈夫、うちに任せてくれれば心配はありません。」

その割には、委任契約の条文には、ちゃっかり、トラブった時の費用は負担してください、などと、しっかり明記していたり・・。

しっかりした業者が物件をチェックすれば、恐らく9割以上の確率で心配は起らないでしょう。。。。。余談終了。。。。


現在の競売物件では、法整備のおかげで、妙な占有屋の介入は減っています。

が、絶対にないとは言えません。

そういう状況は回避したいものです。

超初心者の方は、トラブルような、或いは明渡に時間がかかるような物件には、最初から接触しないようにすればよいですね。

面倒なものかどうか、とりあえず、物件明細書の記載事項から予想していきます。


ただ、物件明細書を含む三点セットの記載事項が100%正しいという訳ではありません。

その事は、物件明細書の最下段の≪注意書≫で、裁判所も注意を促しています。

≪注意書≫の抜粋です。。。。。。。

1、本書面は、現況調査報告書、評価書等記録上表れている事実等を記載したものであり、関係者の間の権利関係を最終的に決める効力はありません。(訴訟等により異なる判断がなされる可能性もあります。)

2、記録上表れた事実等がすべて本書面に記載されている訳ではありませんし、記載されている事実や判断も要点のみを簡潔に記載されていますので、必ず、現況調査報告書及び評価書並びに「物件明細書の詳細説明」を御覧下さい。以下略。。。


これは、

。。。。。記載事項にはミスがあるかもしれません。

自己責任でしっかり調査して下さい。

記載事項が裁判でひっくり返ることもあるかもしれません。

その辺は注意してくださ〜〜〜い。。。。。。

という意味です。


次回から、物件明細書の見方について、超初心者向けの非常に大胆に、大雑把にお話させて頂きます。

あくまでも一民間人の感想です。

異議のある方はご容赦下さい。



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今日は余談です(その6)・・慣れない依頼

久しぶりの電話は、依頼者が遊ばせている土地の隣家買収でした。

もちろん居住中。

10年以上前、隣家は競売になり、任意処理。

現在は新しい所有者が住んでいます。

処理した業者は私ではありません。

残念ながら乗り遅れました。


謄本では、購入時組んだローンは、相当の金額にもかかわらず、数年で完済。

有効な登記は、所有権登記だけです。

ヘエー、これはすごいや!

もし、市町村の差押えでもついていれば、

何とかそれを突破口に、交渉の糸口でもつかめるかもしれないのですが、ありません。

依頼者からは総予算を聞いています。

まあ、通常の売買なら、相場かな。

現所有者が身を乗り出すような金額ではありません。


私は謄本を見て、ある面、ほっとしていました。

もし、差押登記などがあったら、・・・・。


今の若い人には少ないでしょうが、

年配の方には、

「競売物件」といいますと、

縁起がわるい、所有者に良くないことが起るかも、

などと競売物件に対する偏見に侵された?人がいます。


私の経験では、

実際、三多摩の物件で、10年ごとに不祥事が起っていた事例がありました。

競売物件全体との割合は、千件に一件より低い確率、というのが私の感覚。

それも、神主さんのお祓いを受けてから以後約40年、

なんのトラブルも起こっておりません。

考えようでしょう。

何十万という人々が無抵抗に焼き殺された広島は?長崎は?

大空襲で焦土と化した都内、その他主要都市は?

3,11(東北地方太平洋沖地震)で、

大波に容赦なくえぐられ、

超巨大な波力で海中に引きずりこまれた街の残骸。

それに比べれば、競売物件のなんとスケールの小さい事!

私も、迷信?にとらわれていたようです。

とにかく訪問しよう。

数回訪問するも留守。

土曜日、やっと在宅していました。


その日の午後、

依頼者に、なぜかほっとしながら、全く可能性の無いことを報告していました。


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買受人の明渡交渉の基本的心構えのヒント

「ほんまでっか」というテレビ番組があります。

過日のそれは、本ブログの、

「今は昔、ある債務者が好んだ唄」
http://www.e224.com/archives/2013-07-06.html

でお話させて頂いてことと同趣旨のことが、

コメンテーターである脳科学者澤口俊之氏の発言の一部にありました。

どん底にいる人間にとって、

人生の応援歌の明るい唄は何の役にもたたないそうです。

逆に腹立たしく、非常にイライラしてしまいます。

劣境にいる人間がなんとか前を向くのは、暗い歌といいます。

たしかにそのようです。


債務者の環境と同じような色彩の唄。

逆らわないで、馴染む唄。

債務者の現実を否定せず、ただただ肯く唄。

共感してほしい!のでしょう


やはりテレビ、

DOCTOURS3〜最強の名医〜

主演は、沢村一樹さん。

何回か前の放映です。

ベテランの看護婦さん曰く、

重病患者に対して、

私はただ、一緒に泣いてやるだけ。

それですっきりするみたいよ。



マイホーム競売の所有者(債務者)は、

マイホームを取得、家族が向うのは明るい未来のはずでした。

それが壊れた。

月々の支払いができなくなった。

ローン崩壊は、家族崩壊でもあります。

(家族崩壊はなかったように見える場合、各人が崩壊した自分を自力で立て直し、崩壊の部分は意識の中に隠蔽しているからのようです。)

マイホーム取得時よりも悲惨な環境にいる方が多いです。

こういう時、理詰めの正論は、チョット一休みしてもらいます。

買受人の明渡交渉の基本的心構えのヒントが、

前述の二つのお話に、

隠れているような気がしてなりません。




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今年初めての現地調査



今年初めての現地調査に行ってきました。

最寄駅まで徒歩約12〜13分の木造アパートです。

築年数は10年未満。

三点セットでは、6戸のうち、4戸が入居しています。

現地調査をしますと、

現況調査報告書では入居中の部屋が空家になっていることが結構あります。



現地到着。

6戸の玄関ドアとご対面。

表札のつもりなのか、

ポストの縁やのぞき穴の下に張り付けられた紙に記載された氏名は、

三点セット記載の氏名とおなじです。


一戸一戸、ドアの上にくっついている電気メーターを見上げます。

一所帯、クルクル回っています。

在室?

チャイムを押します。

応答がありません。

数回押しましたが、応答がありません。

いろんな訪問者で応対に疲れて、面倒になったのかもしれません。

まッ、いいや。



他の入居中の3部屋のメーターをみます。

ゆっくりゆっくりメッターが回っています。

留守のようです。

ドアの下方についたポストの中をみます。

カラッポです。

空き室の2部屋は、チラシがつまっています。

メーターは止まっています。


隣家は普通の住宅です。

訪問してみます。

昼近い時間帯ですから、居るのは奥さんとお年寄りでしょう。

入居者の情報収集です。

常識人なら良いのですが、アウトローの類では面倒です。

両隣りともお年寄りがいました。


沢山見に来てますよ。

入っている人?

まあ、普通の人でしょうね。

喋ったことはないので、見た感じだが・・。


いえいえ、そういう情報がほしいのです。

ありがとうございました。


現場での調査時間約20分。

慣れませんと、誰かに声をかけられたらどうしよう?

ドキドキしたりします。

考えようです。

情報収集の良い機会です。

その時は、ニコニコしながら色々聞いちゃいましょう。


賃貸専門の友人業者が言っていました。

この地域は、いいとこ徒歩6〜7分くらいまでだよ。

10分以上かかると、一度空いたら次埋まるまでかったるいぞ。

第一、お客さんが見に行ってくれない。


ハア〜〜、そういう地域なんだ。


空家問題がテレビで特集を組まれたりしています。

ババ引きにならないよう、

そのアドバイス、有難く受けたまわります。



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今日は余談です(その5)・・・強制執行について


過日、↓↓こんな相談がありました。


落札物件の所有者が、なかなか退去しません。

立退き料を提示しても、額に不満そうな表情をして、

グズグズしています。

どうも、誰か入知恵する人間がいる模様。

次のようなことを囁かれているのかも・・・・。



―――

強制執行をするぞ、と言って来ても、

費用が結構かかるから、落札者の本心は強制執行での明渡は嫌がるんだよ。

立退き料を吹っかけても、そこそこ出してくれる筈だよ。

――――



強制執行した場合の費用を念頭において、

(強制執行を)やれるものならやってみなよ。

という態度です。

こういう場合、どうしたらいいのですか、という質問です。


下心見え見えの所有者、私も何人か会っています。

どうしたかっていいますと、

最初にあった時、こちらの方針を説明します。

その時の反応で、所有者の性格や考え方がある程度分ります。

1、その場で結論(退去日を明示)をだす人。

2、結論を先延ばしする人は、

 (1)、具体的理由が明確、

 (2)、単に時間とお金を稼ごうと意図する人。


(2)が問題だなあと、立退交渉に慣れない方は思うでしょう。

でもね、落札者は悩むことはないのです。

一次方程式です。

答えはひとつ。

占有者は、落札者が負担する(?)執行費用を盾にしているようです。

占有者は、強制執行の実態がピンと来ていません。


他人には見られても触られても嫌な肌着や貴重品などを含めて、

小物は、第三者の手でダンボールに詰め込まれ、搬出、保管されます。

もちろん、家具、家電なども搬出、保管されます。

建物内部も庭もきれいさっぱり、

動産類は全て撤去され、未入居新築物件のようになり、

人の生活の匂いは、あらかた消えてしまいます。

これが強制執行の「断行」です。

もちろん、旧所有者は敷地内部、建物内部に勝手に立ち入る事はできません。

「俺が住んでいたのだ」などと吠えてもダメです。


保管場所は、色々ですが、落札者が選択します。

大抵は、執行補助業者(※)が用意しています。


≪執行補助業者(※)=実際の強制執行において、

家財等の梱包、搬出、保管などの作業を行う業者≫



約1ケ月保管されます。

その間に、所有者は、必要があれば、保管物を取りにいきます。

結構面倒な対応を強いられます。

取りにいかなければ、落札者に二束三文で買取られ、

そのあとの処分方法は落札者の意向です。

大抵は棄てられてしまうでしょう。



本来、自ら転居しなければいけない所有者なのに、

落札者が費用を立て替えて、家財等を搬出・保管したのです。

こちらの足元をみている所有者とは、

一度面談して話し合ったら、以後は相手次第。

こちらからは、わざわざ機会を持ちません。


強制執行着手の第一段階「催告」が済みますと、

それから約1ケ月後の、

最終の強制執行である「断行」をする間には大抵はケリがつきます。

実際に執行官が臨場したあとでは、債務者も観念するケースがおおいです。


ここまできたら立退き料は払わない、という選択もできます。

そうしている業者さんも結構います。

気持ちはよっく判ります。


私は支払ってやるほうを選択しています。

但し、初めに提示した金額からそれまでに支出した費用はきっちり控除した額です。

これ、債務者には損です。

変な入れ知恵を選択しなければもらえた金額が減ってしまいました。

「ごね得」は絶対に排除します。


催告でケリがつかない場合、サッサッと強制執行の断行でケリをつけます。

気持ちをそう持っていきます。

迷いません。

この雰囲気、相手は敏感に感じ取るようです。


これから競売物件を扱っていきたい、という業者さんは、

強制執行の経験はしておいたほうが絶対に良いと思います。

その経験は、明渡交渉の際、強烈な迫力となって、相手方に伝わるでしょう。

(但し、以上は普通のマイホームを前提としてのお話ですので、念の為)




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明渡のコンサル完了

直近落札物件の明渡が終りました。

代金納付手続きが終わってから約1ケ月経過していましたが、

私の最終期限は2ケ月位をメドにしていますので、

まッ、いッか!

明渡当日の約束時間は夕方5時です。


落札会社の社員さんと現地到着。

高齢者男性の独り住まいです。

10分くらい早かったのですが、

インターフォンをおすと、「どうぞ」。

室内に入ります。

壁際に並んだ古いタンスは、動かした形跡なし。

その前に、ダンボールや衣類が、散らばり重なっています。


≪約3週間くらい前の面談にて≫


・・・・・・今度借りるのは、恐らく1ルームか1DK。

この家(4LDK)の家具を置くスペースはないと思います。

持っていくのは必要最小限にしたいのです。

殆ど置いていきたいのですが、良いですか?・・・・・・・


明渡は、とにかく、占有者の退去が最優先。

あとの残置物の処理はなんとでもなります。

「車は持っていきますね?」

「ええ」

大型冷蔵庫がありました。

「あれは?」

「あッ、持っていきますよ。」

それなら、良いかな。

残置物については、

「放棄書兼廃棄依頼書」で、

所有権について明確にしておけばよい、という判断です。


仏壇がなかったので、恐らく奥さんとは生き別れ。

でも、詳しい事は立入りません。


こういう状況でも、

多少なり金銭の支払いをするのが私のやり方です。

最近は、立退き料は払わない、という業者さんが増えています。

法的には、それでなんら問題はありません。

色々な考え方、やり方のあるところ。

自分の心情(=或いは会社の方針)に沿った方法で、

対処していくだけでしょう。

小心の私は、とにかく恨みを残さないようにと、こだわっているだけです。


放棄書兼廃棄依頼書にサインを貰い、鍵や建築確認書、検査済み証を受領。

約束のお金を渡しました。

1枚1枚、ゆっくりと数えていましたが、

「はい、確かに」

こちらで用意した領収書に、サインを貰いましいた。


それから私たちは内部点検です。

10分くらいあと、玄関からの声。

「それじゃあどうもォ〜〜」

債務者が長年暮らした家を去る時のあいさつ言葉でした。

私たちに云ったのか?あるいはこの家にも云ったのかな!



あとが大変でした。

残置物が、当初の予想をはるかにうわまわる量だった!

よく確認しなかった屋根裏部屋が広く高く、

そこにびっしり放り込まれていた物、物、物。

ハンパじゃあない量です。

でも、不確かな点をいくつもかかえながらの見切り発車は、

競売物件の宿命です。

こんな状況は、現在の競売の法律では避けられません。


三点セットの現況調査報告書には、物件写真が添付されています。

みると、室内は結構整頓されていますし、家財もそこそこ。

うっかりこんな写真を信用したら大変、という事態も何回かありました。


ここのところ、廃棄費用が大幅アップ。

まあ、強制執行での処理費用に比べれば安いのですが・・。

今回の物件も、

とにかく早く仕上げて再販体制のベルトコンベヤーにのっけなくては。


次の物件の検討には入っていますが、

以前より競売物件の件数が減っています。

そのなかから、売れる物件を選択することになりますが、

こんな時期に、あせってババ的物件を掴んでは最悪です。

ひとつ物件が塩漬けになりますと、

相当数物件の転売利益がまとまって吹っ飛んでしまいます。

気をつけて・・・気をつけて・・・・。



追記:

空家に残された位牌は、

所有者がつかまらず、強制執行の場合、

近所のお寺さんを探してお願いするようになるでしょう。





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今日は余談です(その4)

昨今の空家の急増が問題となっています。

マイホーム候補予備軍の空家が、

相当数、市場への出番をまって?います。



自治体や一部の業者が有効利用を工夫し、

それなりの成果もあるようですが、

割合からすれば、ほんのびびたる%でしょう。

ただ、大いに参考にはなりますが。


神奈川県の、観光都市で名高いA市の一郭の住宅地図。

全面うすいカラー仕立ですが、

空家は建物の部分だけが白抜けされています。

なんと白色の目立つこと!

これは、3,11の津波災害の影響で、

ずいぶん転居したという意見もありますが、

住人のいなくなった相続物件も多いようです。

個人が複数の不動産を所有して維持していくのは結構大変です。

特に高齢になりますと、所有しているだけでも面倒に思うかたも多いです。

宙にういているような感じのこれらの白色物件が仲介市場になだれこんだら、

地価が影響を受けることはまず必至。


いろんな面で不安材料を内包している競売物件はどうなるのかなあ。

入札者減少で落札し易くなるのかな・・・。

なんて手前勝手な思考がグルグル。

競売物件の売却基準価額が著しく下がれば、

担保としての信頼感は減少。

金融機関のローン制度もゆらぐかな。





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一般の方からの相談・・競売物件購入転売を繰返して利益を上げたい。



たまに、業者さん以外の方から、上記タイトルのようなご相談を持ち込まれます。

お金が遊んでいるので、競売で活用したいのだが・・・。

競売物件を何度か転がして儲けたい、と言います。


――さあ、連続してやれば、宅地建物取引業法違反になるかもしれませんよ。

1年に1回くらいならよいかも知れませんが・・・。


――でも、裁判所は、落札者に売却の許可をしていますよね。

もし、落札者に不都合があれば、不許可となるのでしょう。

裁判所が競売の法律に則って許可しているものを、他の法律で否定できるのですか?

裁判所の許可をえて購入したものをどう処分しようが、所有者の勝手と思いますが・・。

その行為を制限するなんて財産権の侵害じゃあないですか?

おかしいでしょう。

それに、千葉さんだって、いい筈。

仕入れと販売でWで稼げるんですよ。


こちらの心を、「ソラソラ、どうだどうだ」とばかりに巧妙にくすぐってきます。


ここで、20年近く前の某裁判所競売係の書記官との会話が思い出されました。


落札物件の評価書に、重要な見落としがありました。

見た目では分からない土地の欠陥の不記載です。

この土地は、建築確認をとるためには、改めて工事する必要がありました。

工事費用は、落札価額の倍以上です。

裁判所に行き、競売係で状況を説明しました。


「これは、普通の取引でしたら、契約解除で、最悪でも白紙でしょう。」

と主張する私に対して、

書記官曰く、

「競売はね、民事執行法という法律でやってますッ。宅建業法は関係ないのですよッ!」

冗談じゃあないよッ。

これはたまらない、白紙にもどしてもらわないと、と思い、自信をもって、執行抗告という形で異議申立をしました。

普通の不動産取引では、まず、こちらの言い分が認められるケースです。

ところが、執行抗告は却下されました。

特別抗告もダメでした。


競売物件が宅建業法に関係ないのなら、

相談を持ち込んだお客様の言う通り、反復継続の転売は自由にできるのかな・・・。

ふと思ってしまいました。


一応、判例を調べてみるか?

ありました・・・・・・ありましたが・・・・。

こちらに都合の悪い判例です。

最高裁決定平成16年12月10日。


詳細は長くなりますのでさけて、結論のみ記載致します。

。。。。。。。。

民事執行法上の競売手続きにより、宅地または建物を買受ける行為は、宅地建物取引業法2条2項にいう宅地又は建物の「売買」にあたります。

よって、複数回、競売物件を購入して販売する行為には、不動産免許が必要です。

無免許の場合、3年以下の懲役若しくは300万以下の罰金又は併科です。

。。。。。。。。


最高裁決定の詳細は以下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓です。

http://www.retio.or.jp/info/pdf/63/63_01.pdf#search='http%3A%2F%2Fwww.retio.or.jp%2Finfo%2Fpdf%2F63%2F63_01.pdf'


参考条文:::宅地建物取引業法のうち、

(用語の定義)
第二条  この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。

二  宅地建物取引業 宅地若しくは建物(建物の一部を含む。以下同じ。)の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行なうものをいう。

(無免許事業等の禁止)
第十二条  第三条第一項の免許を受けない者は、宅地建物取引業を営んではならない。

第七十九条  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

二  第十二条第一項の規定に違反した者


無免許営業についての参考資料は以下↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓です。

http://www.retio.or.jp/attach/archive/70-052.pdf




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最近はあまり見かけない登記と、利害関係人の検索調査


マイホーム用物件を落札・転売している業者さんからの質問です。

「謄本で、あまり見かけない登記があったのですが、なにか注意する事はありますか?」



 崗魴鑄嫩村攜∪瀋蟆湘亠」

◆嶌抵当権設定仮登記」



両方とも、買受人が代金納付手続きをすれば、抹消される登記です。

あまり気にしなくて良いですよ。

ただ、仮登記権利者がどのような類か、調べられたら、調べておくと良いでしょう。

その結果によっては、入札を見送る場合も生じてくるかもしれません。

あとでゴタゴタに巻き込まれるよりは良いのでは・・。

              これは、上記質問に対する私の回答です。


以下は、上記 ↓△梁膸把な説明です。


まず、 崗魴鑄嫩村攜∪瀋蟆湘亠」 について。


これは、抵当権や根抵当権などの担保権の抵当権者の金融機関等が、その担保権と併用してこの登記していました。

抵当権の内容の債務不履行が生じた場合に、金融機関等がその不動産を借りて利用する権利を保全しておいたのです。

昔はよく見られた登記です。

今は、意味がありませんので、非常に少なくなりました。



つぎ、△痢嶌抵当権設定仮登記」について。


この登記は、マチ金を利用した場合に多いです。

所有者は、自営業を営んでいる方が多いです。

商売を潰すまいと、資金繰りに奔走した痕跡です。

自営業者の管理人には、この気持ち、痛いほどわかります。

お勤めの方がマイホームを購入後、競売になった物件の登記簿には少ないです。

権利者が個人名の場合は、その住所は遠くはなれていたり、また女性名だったりしているのもあります。

法人の場合は、会社謄本をとって、役員名を検索しておきたいですね。

もちろん、会社そのものも、検索しますよ。



管理人は、所有者、債務者を含めて謄本からたどれる個人名は全て検索してみます。

かって、その検索で、アウトローや新聞に出た詐欺師が浮上したことがありました。



小心な管理人は、用心深さを第一として調査しています。

それでもねえ・・・・なかなか・・・。

             



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今日は余談です(その3)



当社のお客様が、久しぶりに落札。

なんせ約2年ぶりです。

以前は結構落札していたのですが、ここのところ、不調。

常識的な再販価格を上回る強気の再販価格を設定。

そこから入札価格を算出。

私なんか、それちょっと高いんじゃあないですか?

でも、それでも、10数回連続落選。

めげることなく入札を続けて、ついに当選。

次順位との差、数万円。

ダメでもダメでも、諦めず入札した結果です。

長い間、ご苦労様でした。

但し、そのお客様、

安定収入のあるビルを所有していますので、

できたのかな、と思っています。


昔、先輩の競売業者がいっていました。

落札できなくとも、

自分のペースを崩さないで自分の感覚で入札するんだよ。

ダメなら次の物件にねらい定めてゴー。

落ちこまないこと。

そうすれば、必ず落札できるから。


でも、これ、今では通じない助言、という感じ。

絶対に限度がありますよ。

競売市場が沸騰している地域では通じません。

ただ、最近は、空家問題が深刻化。

沸騰する熱気が落ち着いてきた地域もチラホラ、という感じですが・・。


入札希望者がエネルギーを費消する対象は、

単に転がす物件の取り合いから、

その競争の場を離れ、

気付きにくい付加価値を見いだせる物件探し、

或いは、

2回入札を実施しても入札者無し、

3回目の期間入札の問題物件、

その問題をじっくり自力解決(訴訟も自力で)すべく、

それにエネルギーを費やす業者さんも、大先輩で、います。

その大先輩、とにかく美味しいよ、と電話の向こうで笑ってました。

因みに、扱う物件は首都圏ではありません。



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アー、勿体ない!!!入札書提出方法の選択で!!!



開札結果をBIT(裁判所の競売のHP )でみます。


あれ、うちより低い入札価額が当選してる?

うちの入札はどうなったんだろう。

おかしいなあ。


たまに、こんな状況を経験された入札者がいるかもしれません。


入札書の記載方法に問題があったか、

振込金額が違っていたか、

或いは、

入札書の提出方法がちょっと問題、

それで、最高額での入札が無効になったのかもしれません。


入札書は、持参するのが一番確実。

次、郵送は書留か簡易書留。

普通郵便でもいいのですが、

私は、入札を普通郵便でする方の神経にはウ〜〜〜ン・・・・?????

まして、信託が認められているからといって、

民間の郵送手段を利用するなんて、

熟年ジジイの私などには、信じられない方法です。
(そういう方法に全く慣れていない、無知、というのが本当の理由です。)

実際、過日、その方法で入札したつもりが、

提出方法で入札者にちょっとした手違いがあったようで、

入札が無効になった事例がありました。

折角、最高額での入札で、

入札方法さえ間違っていなければ、らくらく当選できたのに、

もったいないなあ。


入札するまでのいろんな手続きや検討など、

費やした時間とエネルギーの集積を考慮すれば、

提出方法には充分に注意したいものです。





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今日は余談です(その2)。

テレビです。

「中居正広のミになる図書館2時間SP」で、

不動産業界の特集をしていました。

安く買える手段として、裁判所の競売も組まれていました。


相場¥5000万位の一戸建が、

最低入札価格(「買受可能価格」のことでしょう。)という表示で、

¥3000万を少し切る位の価格が表示されています。


見ていましたら、

あたかもその価格で買えるような言い回しです。

(これを一概に打ち消す事はできません。
地域によっては、このような状況もありますので・・・。)


でも首都圏の競売では、

人気のある地域のマイホームを、

相場の4割減くらいの買受可能価格で落札!やったあ!!

なんて夢のまた夢。
(よほど問題な物件は別ですよ)


よい物件は、

一般市場の物件価格と同じような落札価格も結構あります。

横浜地裁管轄地域で見ますと、

田園都市沿線の更地なんかは、ほぼ相場での落札傾向です。

湘南地区の一戸建なども、同傾向。


番組では、競売物件のデメリットとして、

瑕疵物件でも、裁判所は補償してくれませんし、

居住者のいる場合の明渡は落札者がしなければいけない、

という説明です。


ちょっとちょっと、

一番大切な資金調達が不便、という事の説明がないですよ。

エンドユーザーが競売物件に住宅ローンを組むのが結構難しいこと、

居住者の明渡交渉に臨む一般人の精神的負担の重さ、

居住者が明渡を拒む場合、

落札者自らで行う強制執行手続きの面倒さ、

執行費用の高さ・・・など、

それらの説明はありません。


ただ、こういう番組がながされますと、その日、

私の拙い手作りの、このブログでも、

アクセス数がアップするのが嬉しいですね。


裁判所の競売のホームページ「BIT」のトップページが紹介されていました。





※私見です。

家屋の明渡を落札者にやらせるなんて土台おかしな話。

いわば落札者はお客さま。

法律素人のお客様に故障修理させて、

どうせ安いのだから、それくらいはおやんなさいな、という態度。

でも、相場近い落札価格で、更に負担がかぶさるなんて!

喜ぶのは債権者だけ。

だから、入札価格の上限を設けて、

上限価格が複数いれば、そこでクジビキ。

そんなら納得。

(そんなこと、あるわけないか!)



以下、管理人の願望です。


落札者が望めば、

この売却で債権回収できる金融機関等(申立債権者)か、

競売手続きをすすめた裁判所が、

明渡の作業をして空家にして、

費用は債権者側が負担して、

お金を出した落札者に引き渡すようにしたら・・・。


そうすれば、

一般参加は圧倒的に増えるでしょう。

落札価格もアップするかも。

仲介業者も、最高裁の判例など気にせず、

安心して競売物件を扱えます。

欧米各国の競売市場で、

日本のように、落札者にリスクを押しつけておいて、

涼しい顔をしている国があるのかなあ。

そのへんは、「子供だからわかりませ〜〜〜〜ん。」
(このセリフ、子供番組「ピタゴラスイッチ」からの引用でした)






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債務者兼所有者の選択


差押えされた物件が市場受けのするよい物件ですと、

裁判所が物件の概要(=物件目録)を

配当要求終期の公告として公開した時点から

業者がワンサカ債務者兼所有者のもとに押し寄せます。
(以下、「債務者兼所有者」を「所有者」と短くまとめて、お話させて頂きます。)

DMでの勧誘であったり、社員が直接訪問したり。

そうして、いろんな提案をして、気をひきます。

それは、いろいろな知識・情報を所有者が吸収することにもなります。

それらの情報を基に、

所有者が耳学問でつくった頭の中の参考書は、ページ数が相当に分厚い量です。

でも、この参考書、どうもあまり所有者の為にならないこともあるようです。

情報提供者の宣伝用知識であり、

所有者の為を考慮した内容とは言い難いのもあります。

当然といえば当然ですが・・。


落札後、明渡の交渉を開始しようとしますと、

所有者の中には、駆引きをしてきたりする人がいます。

あきらかに、先の参考書か、誰かの入知恵が、所有者の言動を操っています。

こう言ったら落札者が困るだろう、あわてるだろう、そんな状況を仕掛けてきます。


そういう場合、私は、交渉を静かに打ち切ります。

そうして、粛々と強制執行の手続きをすすめます。

その途中で話合が成立する場合があります。

立退き料の金額は、当初より少ない額です。

これはペナルティというより、

余分にかかっってしまった費用は負担してもらう、という発想です。


そのくせ、駆引きなしにドーーーンとぶつかってこられて懇願されますと、

その正直さに負けて、

想定以上の金銭を提供してしまう事もあります。

こんなことしてたらダメですけどね、

まだまだ未熟!!

でも、この癖をなおすつもりは全くありません。



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今日は余談です(その1)


久々に、「竜馬がゆく」(司馬遼太郎著)を読み返し始めました。

数十年前の時とは、また違った感じです。

ああ、ここは作者の創作らしい?

どうやってこんな愉快な場面を考えたのだろう。

・・・・、

そんな独り楽しみのなか、完全に引きこまれています。

なかで、ある一文に、わたしの眼がそこでストップ。

しばらく、その文の上下を往ったり来たり、または途中で小休止!

立志篇の最後のほうで、「京日記」の最初の方。


≪本職というのは、素人とちがってひどく慎重なものだ。≫(原文のまま)


ただの慎重ではなく、「ひどく」、という形容詞つきに、

思わず「そうですねえ」と、心。

さすが司馬遼、我が意を得たり!!


この姿勢は、なんの職業にもいえることでしょう。

もちろん、競売物件をあつかう仕事にも、です。

事前調査でうっかり手抜き(=油断)をした物件に限って、

自分が納得していない部分を明らかにしないままでの落札物件に限って、

不思議とトラブルが起るようです。

トラブルとはいかないまでも、

スムーズな進展の支障をきたす事が起きたりします。

まるで神さまが見ていて、お仕置きをされてるようです。


これからも慎重にことにあたらなければ・・・・。



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テレビからの教え!



過日、テレビの特集で、競売にかかった老夫婦のドキュメント番組を見ました。

記憶はうろ覚えになっていますが、

確か、収益目的で落札した不動産会社が、

居住する債務者兼所有者の老夫婦に賃貸する、という話でした。

賃貸契約の内容については、不明です。


私が落札者で、

債務者兼所有者から貸して欲しいと相談されましたら、

昔の感覚で判断してしまう常で、

それはできません、と一蹴するでしょう。


でも、現在では、必ずしもそうとばかりは言えないかも・・・、

と、テレビを見ながら思いました。


賃貸市場は借手市場です。

賃借人が、年金生活者、あるいは生活保護者であれば、収入は確実です。

物件の規模と、賃借人の払える賃料が同じような水準であれば、

賃貸契約をして、引き続き住んで貰うのも良いのかも知れません。

それどころか、

普通に部屋さがしをして貸した人の家賃の滞納は増えるいっぽうとか。


そういえば、うちの会員様でも、

債務者兼所有者に貸している方がいます。

誰にでも、という訳ではないでしょうが、

競売になった経過を見、分析すれば、

将来の安心を把握できる賃借人かも知れません。


いつまでも、古い考えに拘束されていますと、

知らぬ間に、時代の流れに置いてけぼりを食わされている!

それを「安定」と勘違いして!!!





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管理人、叱られて大いに反省する。



今年早々、形式(的)競売にたずさわりました。

昨年に続き、2回目です。


形式(的)競売とは、

裁判所の競売手続きを利用しますが、

通常の競売のように、

貸したお金の返済を求める債権者や

借りたお金の返済が滞っている債務者はいません。

換価した金額を当事者間で分配します。

この手続きは、遺産分割や共有物分割などに利用されます。



今回は、遺産分割です。

物件は、一戸建の空家。

駅からは相当距離がありました。

海を見下ろす高台で、冷たい風に吹かれて建っていました。


この競売の落札後のコンサルです。


共有者は13人。

数人は、物件とは遠くはなれた住所です。

九州宮崎や宮城県の方もいます。


売却許可決定か確定して、代金納付期限通知書が送られてきました。

裁判所で、依頼者とともに事件記録を閲覧。


競売の申立人が物件を管理しています。

現況調査報告書添付の写真では、残置物が若干あります。


競売申立人宛、立退きの案内状を出しました。

このなかの文言で、一行、問題発言がありました。

普通の競売物件の債務者兼所有者にだす感覚で、

何気なく作ってしまった文章です。

形式競売とはそぐわない言い方をしてしまったのです。

配慮に欠けていました。

管理人のうっかりミス。

今回のこの競売は、上述しましたように、

お金を貸した債権者や、

お金を借りた債務者はいない事をすっかり忘れていました。


数日後、案内状を受け取った申立人から連絡がありました。

代理人の先生が窓口となってくれますので、そちらと話をしてほしい。


早速、依頼者と、先生の事務所にいきました。

先生は大変なご高齢のようです。

今まで清廉潔白な生き方を貫いてきた、と感じさせるオーラが

体全体から発しています。

曰く、このお手紙はあなたがつくられたのですか?

私が「はい」

先生、

「私は、これを見まして、書いたのは30才前後のお若い方かとおもっておりました。」

そして、手紙のなかの文言を指でなぞりながら、

「思慮をわきまえた年配の方が、このような、人を脅かすようなことを書くとは・・。

申立人のAさんがビックリして連絡してきましたよ。」

やわらかい口調はここまで。

それから数分は、きつく説教です。


形式(的)競売に債務者はいません。

「普通のお話合いで、落札者の意向にそった協力はします。

こんな脅し文句は、2、3回話合っても結論が出ない時のセリフでしょう。

最初から脅かして何のつもりですか」

静かな口調ですが怒っています。

先生の清廉な生き方をまともにぶつけられたようで、

丁度、水戸の黄門さまの印籠を突きつけられたようで、

一言も言い返せず、ひたすら平身低頭。
(もし言い返したら、そんな自分がきっとみじめになったでしょう。)

私なりにはやわらかい文言を使用したつもりでしたが・・。、


それでも、こういうお叱りをうけるのは、私の思慮不足です。

大反省です。


もちろん、引き上げるころには、

こちらの意図を理解してもらいましたが。


尊敬する故舩井幸雄氏(経営コンサルタント)が、

「人に恨みをかってはいけない。

かえば、その恨みが見えないシミとなって体に付着。

恨みをばらまいた人は、その付着したたくさんのシミで汚れながら、

不思議に不幸になっていく。」

たしかこんな意味だったかな、・・・・言ってます。


競売物件をあつかっているからこそ、

そういう点には注意していたのですが・・。

。。。。。反省しきりです。。。。。

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現地調査での気付き。


現地調査に行き、一戸建を訪問。

物件の前に立った業者は、

留守かどうか何となくわかる場合が多いです。

ムッ、留守のように見えるけれど、誰かいるな。

玄関わきのインターホーンのボタンをおします。

・・・・・・あれ・・・・・・またおします。

・・・・・・うんとも反応しません。

電源が切れてるようです。


今度は、◎◇さ〜〜ん、と呼びます。

シンとしています。

返事がありません。

でも、

たしかに居ます!


謄本の内容とあわせてですが、

こんな場合は、任意売却がすすんでいるかも・・・。
(一応、近隣で聞き込みはしてから帰ります。)

そうして、

任意売却が成功すれば、その物件は「取下げ」となります。

入札した物件の「取下げ」は、残念ですが、仕方のない所です。


大半は、業者が、

何カ月も前から、所有者・債権者に接触して、

任意売却をすすめての結果でしょう。

とにかく、良い物件が競売にかかりますと、

任意売却をすすめる案内状が数十通以上、

営業マンの訪問も、時間を問わず何十です。

所有者はたまりません。

でも、夜討朝がけで所有者と接触を持ち、

やっと商談のチャンスをつかんだ業者も心配でしょう。

折角すすめた商談が、

他社に、いつひっくり返されるか?

セールストークの中で、

いろいろと防御策をたてている筈です。


昔から取られている、わかりやすい防御策の一つ。

その第一歩は、所有者宛の情報ルートの遮断、

他社との面談はカット。

これが、今日の現場での状況、

インターホーンは不通にしておき、

とにかく他社との面談は一切させないようにしておきます。


ただ、こういう物件が「取下げ」になっていず、

残っている場合もありました。

何か支障がおこり、うまく運ばなかったのでしょう。

「取下げ」かな、と思っても、

札締切日に残っていれば、入札だけはしておきたいものです。



なかには、

うるさいなあ、次から次と、余計なお世話だ、

と、単に面倒がって、なるようになれ、

不貞腐れて、インターホーンは切ってしまい、

誰が来ても居留守、

面談を拒む所有者もいます。

そういえば、こんな所有者がいました。

落札者の提案にも一切回答せず、完全無視。

仕方ありません、強制執行の、まず催告。

これも全く無視。

いよいよ断行という日の前日夕方、初めて連絡してきました。

主人の非礼を詫びた奥さんは泣きながら、

あと1週間位待てないか、でしたが、もう遅かった。

余計な出費と後味の悪さは、

誰だってなんですけど!!!!




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田舎物件を購入する時の注意点。


今まで、田舎物件につきまして、

「田舎暮らし」で思う事

「入札を見送る勇気

と題して、感想などお話させて頂きました。

田舎物件を検討する時の参考になるかも知れません。

今回の記事は、それらの内容と重複しますがひとこと。


よく、テレビなどで、澄んだ空気の田園風景などが紹介されます。

そこに有名人が生活しています。

ご近所は皆その有名人の田舎生活を楽しそうに助けています。

なんてやさしい風景だろう。

なんてみんな親切なんだ!

追いたてられ、心臓を絞られ続ける不健康な24時間とは大違い!

住んでみたいなあ。

こんな環境で生活できれば・・・・・。


この想像、甘いかも、です


(以下、無名人のひがみの産物です。) 


美しい田園風景を見て、

人間関係まで楽しくすごせるんだ、

なんてうっとりしますと、ちょっと待って下さい。


笑顔があつまっている映像は、

中心に有名人がおり、

有名人と話すことで自分も有名になったような嬉しさと、

テレビに映る晴れがましさからくる、

錯覚のそれかも知れません。

無名人の実際の田舎生活は、

結構大変な日常があるようですよ、場所によっては・・。。


暖かい地方の田舎物件を(競売ではなく)普通に購入して住んだ友人Aさんがいます。

近所の人はニコニコ挨拶はしてくれたけど、

本当に受け入れてもらったと実感する迄、10年位はかかったなあ!


でもこれ、立場をかえれば、当然でしょうね。


田園風景のなかの、昔からの住人からすれば、

突然の侵入者ーー見ず知らずの都会人?が来て、

田舎の風習、考え方、生き方にはまったく無知で無頓着、

自分中心の生き方だけを思い描き(だから転居したのかな?)、

従来から続いている生活環境と人間関係にひびをいれられてしまうかも知れない、

そんな警戒感をもちながら、観察しています。


上述のAさんは、

移り住んだ田舎のしきたりに馴染むまで、

親代々住む近所の人は、

Aさんを仲間として安心するまで、

お互い10年位かかったということでしょう。


業者は、転売目的で落札します。

転売すれば物件から離れます。

エンドユーザーはそうはいきません。

永い生活が待っています。

業者が説明した「重要事項説明書」には記載されない、

しきたりやお付合いの方法など、これこそ重要です。

ただ、それを調べる方法が私にはわかりませんのでお話できないのが残念です。





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引渡命令について


東京地裁の場合です。

(居住用)建物とその敷地を落札して、代金納付後、引渡命令の申立をする場合、

建物のみに対しての引渡命令で、

(執行官の判断ですが)その敷地上の自動車や物置などの工作物に対しても執行できるケースが多いです。

執行官が、土地についての引渡命令が必要と判断した時は、

現場写真や報告書を添付して改めて申立をします。
(「民事執行の実務」第3版不動産執行編下―117ページ下段)

私はてっきり全国の裁判所がそういうスタイルをとるものだと思っていました。


執行予納金は、申立時、基本的な料金は、

債務者1名、執行場所1ケ所で¥65000円。
(債務者が1名増えるごとに¥25000円加算)

予納金は、裁判所によって色々のようです。

大体7万前後が多いようです。

その裁判所の管轄区域の状況などもあり、一定金額とはいかないのでしょう。


(=家財を戸外に搬出して保管する)断行の費用は別途です。

実際に断行作業をする民間業者が見積り、買受人に提示、金銭の授受は直接行っています。


管理人の独断ですが、費用に対する目安は、

http://www.e224.com/archives/52086734.html

裁判所によっては、

最初から土地・建物を一括で引渡命令の対象としているところがあります。


費用の予納につきまして、

強制執行の申立時、予納金の納付はしますが、

催告時、業者が断行費用を見積り、そおの金額を買受人が裁判所に追納して、それから断行、

という手続きのところもあります。

勿論、断行までに取下げになれば、そこで精算。


裁判所によって、色んなスタイルがあるようです。

出来るだけ事前に確認しておくといいですね。



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最先の賃借権と引渡命令の関係・・珍しいケース



今日は、専門的な内容となってしまいました。

一般の方は、あまり触らないほうがよい物件のお話です。

ご容赦下さい。




「最先の賃借権」につきましては、このブログで3度ほどお話させていただきました。


(「最先の賃借権」の意味)
http://www.e224.com/archives/50965411.html

(「期限後の更新は買受人に対抗できる」の意味)
http://www.e224.com/archives/2007-02-03.html

(「最先の賃借権」についてのご質問)
http://www.e224.com/archives/2012-02-16.html

。。。。。。。。。。

「最先の賃借権」とは、

競売で落札されましても、買受人(=落札者)に対して従来の賃貸借契約の継続を主張できます。

賃料の不払いが無い限り、基本的に立退かなくても良い強い権利です。

ただ、滅多にないのですが、そういう賃借権でも、立退きをしなければいけない賃借権があります。

立退きしなければ、引渡命令で強制執行されてしまいます。

どんな場合かといいますと、

まず、その賃借人が債務者であり、

その債務者に融資して担保権を設定している金融機関等が競売の申立をしている場合です。

この場合の債務者は、引渡命令の相手方となります。

。。。。。。。。

◎最先順位の抵当権者に対することができる賃借権により競売不動産を占有する者に対する引渡命令については、この占有者が当該不動産に自己の債務を担保する為に他の抵当権の設定を受け、その抵当権の実行として競売開始決定がされていた場合を除いて、これを発することができない。
(最決平13.1,25)


。。。。。。。。。

この事例を三点セットと謄本でみてみます。

。。。。。。。。。

三点セットでは、最先の賃借人Bが物件を占有しています。

。。。。。。。。。


謄本は以下です。


甲区は、

所有者はA、差押登記があります。

乙区は、

一番抵当権について、

債務者A、抵当権者はX銀行。

2番抵当権について、

債務者B、抵当権者はY銀行

。。。。。。。。。

この場合、X銀行が競売申立をした(X銀行の差押登記)場合、

占有者のBは最先の賃借人として、その賃借権は法的に守られ、

強制執行の対象にはならない可能性が高いです。


Y銀行が競売の申立をした(Y銀行の差押登記)場合、

債務者のBの占有権原は、買受人に対抗出来ず、

Bは、引渡命令の対象となってしまう可能性が高いです。

。。。。。。。。。。



まあ、三点セット記載事項で、

ちょっと疑問をもちましたら、裁判所にきくのが一番です。

私はいつもそうしています。

神奈川県内の裁判所は、結構丁寧に教えてくれます。

滅多にない事例ですが、覚えておくといいかも・・・・です。



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「代金納付日から6ケ月間明渡しが猶予される」に関する事。


賃借人がいる場合で、物件明細書には、「代金納付日から6ケ月間明渡しが猶予される」という文言記載がよくあります。

これは、民法395条に基づいた記載です。

条文は以下です。

。。。。。。。。。。


(抵当建物使用者の引渡しの猶予)

第395条 抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるもの(次項において「抵当建物使用者」という。)は、その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。

一 競売手続の開始前から使用又は収益をする者

二 強制管理又は担保不動産収益執行の管理人が競売手続の開始後にした賃貸借により使用又は収益をする者

2 前項の規定は、買受人の買受けの時より後に同項の建物の使用をしたことの対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。

。。。。。。。。。


業者さんには馴染みの条文でしょう。

素人解釈ですが、大まかな意味はこのようです。

。。。。。。。。。。


建物に設定された抵当権の登記日より遅れてその建物を借りた賃借人は、

その建物を落札した買受人に対して、建物を明渡さなければいけません。

ただ、直ちに明渡させるのは酷、ということで、

代金納付日から6ケ月間、明渡が猶予されます。

勿論、その間、建物を使用した対価の支払いはしなければいけません。
(対価は、賃料ではなく、使用損害金です。)

抵当建物使用者が、

買受人から、1ケ月分以上の支払の催告を受けても、

相当期間内に支払をしない場合、

買受人は、引渡命令の申立ができます。

。。。。。。。。。


ここで、「建物を使用した対価」とは何を基準にすればよいのでしょう。

今までの賃料に相当する額なのか、

それとも、買受人が希望する金額でもよいのでしょうか。


例えば、賃料¥10万円で借りていた賃借人に、

まあ、極端な金額でしょうが、

例えば¥50万円を支払え、と請求して払わない場合、

強制執行の為の引渡命令の申立をして通るのでしょうか。

判例集をみてみました。

上記ほど極端ではありませんが、似たような事例がありました。


物件は銀座です。

今までの賃料は、¥125、000円です。

買受人は、「建物を使用した対価」として¥163、000円を請求しました。

抵当建物使用者は、従来の賃料の¥125,000円しか払いません。

そこで、買受人は引渡命令の申立をしました。

引渡命令を得て、強制執行を行い、

早々に立退いて貰おうと思ったのでしょう。

が、引渡命令の申立は認められませんでした。

それはないよ、と、高裁に文句をつけました(執行抗告)。

¥163,000円の根拠として、

不動産鑑定士に調査依頼した報告書、周辺の賃貸条件一覧表をつけ、

請求金額の正当性を主張しました。

添付書類等に対する裁判所の詳細な見解は省きますが、

結果、やはり認めてはもらえませんでした。

結論はこうです。

≪明渡猶予の催告にかかる建物の適正な使用の対価の額は、占有者の従前からの使用収益の継続を前提とした継続賃料の額をも考慮して算定するのが相当である。≫
(東京高裁決定平成22、9,3)


。。。。。。。。。。。


今年最後の記事となりました。

お立寄り頂きました皆様には、心から感謝致します。

どうぞ、良いお年を!!!


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入札書金額欄の記載方法についてほか



過去にこんな事例がありました。

入札金額を初め¥1,500,000と記載しました。

その後、万の単位の「0」を、上からなぞるような形で、「6」と訂正され、訂正印はありません。

この入札書は無効と判断されました。(仙台高裁決定2,6,19)


入札書の金額の記載は慎重にして下さい。 

間違えたら新しい入札書に書き直して提出したほうが良いでしょう。

一応、東京地裁では、書き損じた場合は、一度は訂正印を押せば認めてくれるようです。
(2度の訂正は認めておりません。)

入札書の下段記載の「注意」の3にて、書き損じた時は新しい用紙に書き直すよう、わざわざ注意を促しています。


入札書を入れましたら、封筒は糊付けなどでしっかり封をしてください。

うっかり封をするのを忘れる時があります。

執行官室に持参して提出する場合は、

その場で指導されますから、しっかり封ができます。

郵送での提出の場合は、封が出来ません。

結果、開札に加えて貰えません。

即ち「無効」です。


入札手続きは厳格です。

まあ、これでも通るだろう、という適当な判断は要注意です。



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入札時の資格証明書の提出について。




毎回、複数の入札をしている業者さんのアイデアです。


細かいと思われるけれど、何通もの資格証明書取得費用がなにかもったいない。

一度に複数分の入札書を提出する場合、1通の資格証明書ですませられないのかなあ。

例え6件の入札をするとき、

入札書一式をチェックする窓口で、

1件の入札書一式に資格証明を添付、

他の5通分には、例えば「平成○○年(ケ)第××号入札書に資格証明提出済」というようなスタンプを押して代用なんてことはできないのかしら。


答えは、ノー。


競売手続きを定める民事執行規則の38条3には、

法人である入札人は、代表者の資格を証する文書を執行官に提出しなければならない。≫

という規定があります。


この条文に対する裁判所の見解は、入札対象の物件グループごとに資格証明書は提出しなければいけない、ということです。

事件番号はおなじですが、複数の物件グループに区分けされて、夫々売却基準価額が設定されている場合も、やはり夫々に資格証明書の提出が必要です。


また、その物件の競売手続きで、既に、資格証明書を提出している場合(例えば、その事件の申立債権者)でも、入札時は、再度資格証明書を提出しなければいけません。


まッ、面倒でも、その都度、資格証明書は添付して下さい。







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無事故をめざしつつ、
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約40年近く競売業務に従事。
でも、
多少のトラブルを経験しました。
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