裁判所の不動産競売物件・(物件調査・入札・明渡交渉・強制執行などの詳しいお話)・足と汗で掴んだ実践ノウハウです。


専門書には書かれていない、エンドユーザーの為の実践の知識・知恵・気配り、事務手続など、お話しています。

主に初心者の方対象のブログです。
競売以外の気楽なお話、人生模様も少々・・。
                    

2006年12月

「不法占有」と法改正の感想等5






他人の不動産を使用している形態は、大まかですが、次の3つに区分されます。


1、 賃貸借

2、 使用貸借

3、 不法占有


。。。。。。


今日は、「不法占有」についてお話させて頂きます。


競売物件の「不法占有」とは、

買受人に対して、

何の権原もないのに、勝手に他人の不動産を占有することです。

最近、少なくなっていますが、まだ若干みられます。


◎、建物について。


神奈川県内でいえば、X支部管轄の物件に偶にあります。

三点セットで空家と認定されているのに、

暴力団が占有している。

強制執行が出来るとはいえ、

経験上、精神的には物凄く悪いです。


。。。。。。


以前、驚いたことがありました。

関東近県のある小さな裁判所(支部)執行官室に、

強制執行の申立書記載の件で電話しました。

女子事務員、ごく普通に

「相手方(=占有者のこと)は、債務者ですか、ヤクザですか。」

え〜〜〜ッ、何て地域だろう・・あ然・・。


。。。。。。


空家に「占有している」という貼紙をして、

素人の落札者から何がしかの金銭をたかるスタイルが、

一時期、全国に蔓延しました。

最近は見なくなりました。

ひょっとしたら、逮捕されたか、

身の危険(=逮捕)を感じて姿を消したのかもしれません。


。。。。。。


平成16年4月1日から、改正民法395条が適用になりました。

競売物件の賃借人が、一定の条件下において、

不法占有者と同視される法的立場に置かれます。

債権回収・執行妨害を図る悪質占有者とは、はっきり区分される、

全くの善意の賃借人が、

買受人が代金納付手続きを終えた瞬間、

一転して、不法占有者の仲間入りです。

預託した敷金・保証金は、新しい所有者(買受人)には、請求できません。

これは、お気の毒、としか言いようがありません。

これの関連記事は、このブログのここ()でお話しています。


。。。。。。


ただ、競売物件を買受ける側の立場としては、

至極当然の改正、というのが実感です。

法の盲点をついた、悪質極まりない輩の跋扈は目にあまりました。

一般人が多数参加するようになった競売市場で、

「だからシロウトは手をだしてはダメ。」

この文言がまかり通るようでは、

まだまだ法的に未成熟な市場でしょう。

国が主催して、一般人の参加を促して来たのです。

一般人こそ保護すべきです。

その為の法改正は、ドンドンして欲しいです。

善良な賃借人の保護も必要ですが、

別の手立てを採用すべきでしょう。


。。。。。。


以下、テナントビル等の募集についての余談です。

担保権が設定された物件は、テナントが敬遠するかも知れません。

現在は、賃貸契約の段階になって、

やっと、重要事項説明で、担保権の有無が説明されます。

将来、テナント募集の際、

担保権の有無が、

賃料、間取りや設備状況等と同じように、

物件案内の前に説明されるようになるかもしれません。

特に、多額の敷金・保証金を預託するケースにおいては、です。


預託金保険、のような商品が出現。

貸主、借主の双方、或は一方が加入して、

借主の預託した金額の全額、あるいは何割かが、

いざ、という場合に保全される制度ができるかも、ですね。

(でも、そうなると、それを狙った保険金詐欺の発生、なんてことが・・。)


。。。。。。


◎ 件外建物の競売申立について。


競売になった土地(敷地)の一部に、

第三者名義の建物が建っているケースがあります。

建築時期は、抵当権設定後です。

執行妨害に悪用しようという意図ありありのケースでも、

訴訟での解決しか、ありませんでした。

話合では、法外な金銭の要求です。

とても応じる事はできません。


改正民法で、このような場合の解決策を示しました。

抵当権者に対抗できない第三者の建物は、

土地と一緒に競売の申立ができます。

「一括競売」といいます。

この場合の建物は、土地の賃借権はありません。

建物の評価は、その現在価額のみです。

土地は、更地価格としての評価です。


。。。。。。


今回の民法・民事執行法改正の1〜2年前から、

法の盲点を食い物にして、悪銭を稼いだ輩のうち、

目先の利いた連中は、

サッサと、法の未整備な他の業界に移って行ったとの事です。

(私にこの情報を提供した業者?も、その後サッサと消えてしまいました。)

ただ、不動産競売の闇の部分の解消は、

貸金業界の浄化とも関連しているような気がしています。

難しいですね。





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「使用貸借」について5




競売物件で、自分の所有権ではない不動産を使用している形態は、大まかですが、次の3つに区分されます。


1、 賃貸借

2、 使用貸借

3、 不法占有


。。。。。。

今日は、「使用貸借」についてお話させて頂きます。

「使用貸借」の意味は、業者にとっては普通ですが、

一般の方は、なにか難しい権利かな、と悩んでしまう方もおられます。

メールでのお問い合わせも結構あります。

「使用貸借」とは、

お金のやりとりをしない、

只での貸し借りです。

借りてる方の権利は、極めて弱いです。




まず、建物の占有者について、お話します。

具体的には、「物件明細書」の

「物件の占有状況等に関する特記事項」欄には、

「○○が占有している。同人の占有権原は使用貸借と認められる。」

というような記載になります。

よくある事例では、


。。。。。。

離婚して、所有者の夫が転居、元妻が(子供と一緒に)居住。

所有者の親、或は子供が居住。

。。。。。。


建物が個人名義、

その個人が代表者をする法人が占有。


或は、建物が法人名義、

その法人の代表者個人が占有。

法人と個人間に賃料の授受はなし、という使用貸借。

。。。。。。


こんな例もあります。

当初は賃料を払っていたが、最近数年は未払い状態で、

使用貸借、と判断されている場合もあります。

いずれも、基本的には、立退きを拒めば、強制執行の対象となります。



次、建物とその敷地で、たまに見られる事例のお話をします。

親の所有する土地に、子供が建物を建てている場合など、です。

親子ですから、借地契約などせず、気軽にスタート。

権利金も地代もありません。

金銭など、払う気も貰う気もありません。

そして、建物が競売となりました。

この場合、建物の敷地利用権は、使用貸借です。

借地権ではありません。

売却基準価額は、建物の現在の価値に、若干の土地使用権利を加算したものになります。

とても、安い価格です。

値段に惹かれて、うっかり買ったら大変です。

土地所有者から、建物を取り壊して土地を明け渡せ、

と要求されましたら、裁判でもまず敗訴。

事前に土地所有者に会って、意向を確認しておきましょう。



ただ、経験上、大化けする物件は、必ず何らかの瑕疵ある物件です。

綺麗な物件は、誰がみても綺麗です。

入札者が殺到します。

儲けは、私の頭髪と一緒で、非常に薄いです。

(おっと、見栄をはりました。私は皆無でした。)







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市町村合併が落札価格に影響を与えている?そのほか雑感など。5






神奈川県のお話です。


相模原市に合併される前の津久井郡津久井町の物件は、

入札者は少なく、

しかも、限られた業者さん5〜6社のみの参加です。

相模原市の業者さんも、津久井郡の物件には、あまり参加していませんでした。

やはり、ですから、販売面では足が遅いです。

まだ井戸水を利用したりしている家もあったりして、

腰をひいてしまう業者さんが多かったです。

合併で、津久井郡津久井町は、相模原市津久井町となりました。



昨日の相模原支部の開札です。

相模原市津久井町の物件がありました。

取引先の業者Aさんが入札しました。

津久井には20年以上住んでおり、地域全体に精通しています。

その物件の事前調査は、ここでお話しています。



Aさんは、末端の販売価格を¥1300万前後と査定しました。

買受可能価額¥322,4万です。

Aさんの入札価格¥811万です。

業者としての目一杯の金額です。

私は、これは落札できるだろう、と思いました。




開札結果は無残

入札数はナント28件。

津久井郡の頃は、ありえない件数です。

落札価格は¥1311万、Aさんが算出した相場です。

多摩市の業者さんです。

しかも、次順位がいました。

町田市の業者さんです。


津久井郡の物件は、相模原市に合併してから、

序々に序々に、入札数・落札価格が、アップしています。

落札業者も、東京の業者さんが増えています。

地元業者は、「いままで」の実績で入札価格を決めてきます。

圏外業者は「これから」を予測して入札価格を決めているようです。

確かに、「郡」より「市」のほうが販売し易いです。



今回の合併劇は、全国規模です。

地価「上昇」或は(地域によっては)「下落」、という現象が、各地で起こっているのかしら。

今頃気付いても、ちょっと遅いかな


このチャンスを活かした業者も多いはず。



Aさんとの会話。

A「荒っぽい業者は、不思議と先を見る目をもっているよ。

我々のような慎重な業者にはマネができない。」

私「先が見えるから、一見荒っぽいように見える事ができるのでしょう。

本人は、荒っぽいとは思っていないのでは。

我々が慎重なのは、先が見えないので、仕方ありません。」

A「そうだねえ。

我々は大きくは伸びないけれども、転ぶこともない。

ただ、激変してる時は対応が遅れてしまうね。」










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現地調査で、新人のころの私を見ました。5







今週、晴れた日、一戸建ての現地調査に行きました。

三点セット精査で、任意売却は100%ない、と判断。

駅から徒歩10数分で、現地到着。

落ち着いた住宅街です。

目指す物件の前にたちます。

インターホーンを押しましたが、留守。

隣家のインターホ−ンを押しました。

奥さんがでたので、色々情報収集。

駅から歩きましたので、ちょっと疲れました

そばに小公園があります。

天気も良いし、少し休むか。

のんびり、ベンチに腰掛け、30m位先の家を見ていました。

良い感じです。これは強気で販売できる物件だ。



ムッ、20代半ば、背広の男性が物件に向って歩いていきます。

物件の前で立ち止りました。

インターホーンを押そうとしていますが迷っています

慣れない新人のようです。

(私、思わず、押せ、押せ、押すんだ!

右手が宙にういたまま、動きません。

(あと1cmだよ、ほれ、押すんだよッ。)

暫く迷っています。

(分る分る、最初は誰でもそうだよ。)

結局、押さずに表玄関を離れました。

(ダメかあ、でも、そのうち、慣れるさ。)

路上を、行ったり来たり。

(彼は、私のホームページを見てほしいなあ。少しは参考になるかも、です。)

まるで、新人のころの私。

まだ、彼のほうがマシかな。

しっかり物件の前に立っていました。

最初、私は立ち止まれなかった。

立った瞬間、家人が飛び出してきたらどうしよう。

自分勝手に、困った状況を想像していました。

強度の対人恐怖症、赤面症です。

でも、何年もやっていれば、それなりに慣れるものです。


訪問して、殴られたことなんて一度もありません。

その寸前は、一度だけありました。

田園調布の一戸建調査のとき、です。

道路の端に立って、家を見ていました。

突然、玄関ドアが開きました。

「何を見てるんだあ。」

20歳前後の男性が飛び出して来ました。

青白い顔が引きつっていました。

私、とっさに、スタコラ逃げました。

恐らく何十人と見に来たのでしょう。



相変わらず小公園のベンチで休む私。



さっきの若い男性は、6〜7分して、また戻ってきました。

住環境を調べていたようです。

なかなか、帰ろうとしません。

ウロウロしています。

納得がいかないのでしょう。

分るなあ。

(私も、納得できない時は、なかなか現場から離れられません。)

彼、良い調査マンになるでしょう。

(アレッ、これ、ひょっとしたら間接的な自画自賛?



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「共同入札」について


今日は、普通はあんまり馴染みのない、

「共同入札」についてお話させて頂きます。



一つの物件に、複数名義で入札するのを、「共同入札」といいます。


「共同入札」したい時は、

入札する前に、入札者らの関係を裁判所に申立て、

執行官の許可を必要します。

夫婦、親子、兄弟、などは許可を与えられるようです。

他には、私道の各利用者など。


入札する前に、

執行官室に備え置かれている、

「共同入札許可申立書」に必要事項を記入、著名押印して、

執行官宛提出します。

記載方法は、執行官室で聞けば、教えてくれます。

申立書には、入札者らの関係を証明する公文書を添付します。

住民票、戸籍謄本、全部事項証明書(登記簿謄本)、・・・。

どんな公文書かは、必ず、執行官室で確認されて下さい。

裁判所によって、若干の違いがあるようです。



また、申立書を提出する日の前日にでも、

執行官室に何時頃行けばよいか、

電話で聞いておいたほうが良いでしょう。

小さな裁判所などで、

折角行ったのに、執行官不在で暫く待たされた、なんてこともあるかも知れません。

共同入札をする場合は、締切日の、最低4〜5日前には、

執行官室で、要領を聞いてください。

提出する書類の準備もありますので。



最高価買受申出人(開札期日にトップ当選)となっても、

もし、共同入札人のうち、一人に不許可事由があれば、

全員について、不許可となります。

(ここは難しいので、分らなくとも結構です。)


残代金納付義務も、各共同入札者が、それぞれ、全額について、負担義務があります。


申立書には、各入札人の持分を記入しなければいけません。


以上の共同入札の際の許可申立制度は、

専門書によりますと、

以前行われていた競売業者の談合防止の為に設けられました。

「次順位買受の申出」のシステムも同様です。


一般のユ−ザーや業者がドンドン入札に参加している現在、

専門業者同志の談合は不可能でしょう。

もう充分にお役目を果たし終えた条文かな、という感じがしています。




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現地調査です。5





調査依頼の現地に行ってきました。

物件明細書には、「所有者が占有中」との記載です。

現況調査報告書では、「空家」。

室内写真は、家財がそっくり残っています。

「生活臭が感じられない。」という文言があります。



現地到着。

なかなか洒落た建物です。

庭が荒れていますが、これは空家ですから当然。

表玄関は、しっかり閉まっています。

暫く、全体を眺めました。

何か違うぞ。

微妙に人の出入りの匂いがします。

表玄関からドアまでの通路の感じが、

庭と違うのです。

現況調査報告書の文言の

「生活臭が感じられない」という文言は、

「人の出入りがない」という事ではありません。



。。。。。。

ご近所を訪問。

いろんな事が分りました。

人の出入りは、ありました。

利害関係人がチョコチョコ来ています。

但し、ここで宿泊はしていません。


所有者は、自営業。

数年前まで、相当に贅沢な生活を楽しんでいました。

夫妻とも、高級外車です。

夫の若い愛人が出産

で、

「生まれちゃった離婚。」

(今流行ってるのは、「できちゃった結婚」)

妻は、子供をつれて転居

その後、無理した設備投資のしわ寄せで、資金繰りピンチ

結果、自宅競売。

その他、ここでは書けない諸々の情報を得ました。

。。。。。。


現地調査に行き、

占有者に退去を求めるケースでは

「さあ、引渡命令は、どのようにしようかな。」

まず、私は、これを考えています。

私は、強制執行での退去は、基本的には、しない方針です。

但し、最悪の場合をいつも想定しています。

この物件は、記録上は非常に簡単ですが、

現実は、ちょっと、入り組んでいるようです。

手際良く処理しませんと、依頼者に迷惑です。

効率的な引渡命令の申立を考えておかねば・・・。

。。。。。。

裁判所資料(三点セット)で「空家」となっていても、

鵜呑みにはしないほうが良いですよ。

「弘法も筆の誤り」があるかも知れません。

もう、大分前ですが、鎌倉でも、同じようなケースがありました。


ある業者さん。

うっかり、「空家」と思って、家財を勝手に処分。

損害賠償請求で、

数百万の支払いを命じられた判例が数年前にあります。

おかしい、と思ったら、裁判所経由で処理しましょう


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管理人 千葉 重雄 

トラブル嫌いです。

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たいてい
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でも、
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