今日のポイント・・物件明細書記載文言のうっかり見落とし要注意


物件明細書の最後の欄に

「5 その他買受けの参考となる事項」があります。

ここに記載される文言は、とても短いので、うっかりしますと、見過ごしてしまう事があります。

でも、大切な文言です。

中には、ギュッと絞ったトラブルの塊のような文言もあります。

慣れない方は、勝手に判断せず、専門家に確認されてから、入札の準備に入ったほうが良いでしょう。


良くみられるのは、マンションで、「滞納管理費あり」という文言です。

初めて競売物件に接する人には、この文言を読んで、単に「管理費の滞納がある。」という認識しか浮かばないでしょう。

この滞納分は、結局は落札した人が払うようになります。


借地権の物件で、

地代代払いの許可あり」という文言が記載されている事があります。

ちょっと勉強された方は、この文言で安心されるかも知れません。

この文言には、結構深い意味が隠されています。

以下、この文言の意味をお話します。

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借地の建物が競売になりました。

建物所有者は、地代の支払をせず、大分たまっています。

このまま、地代の不払いが続けば、地主が借地権の解除をするかも知れません。

そうしますと、物件の担保価値は大幅に減少、債権回収が難しくなります。

競売を申し立てた金融機関等の債権者は、そのような事態を避けるため、建物所有者にかわって、地代を代払いする許可を裁判所からもらって、代払いします。



ここで、安心しないでください。



まず、債権者が、きっちり地代を払い続けているかどうかは分りません。

数ケ月分だけ払って、あとは未払い、なんてこともありました。


次、地主が地代を受領するかどうか、分りません。

受領拒否しているかも知れません。
(その場合、債権者は供託するでしょう。)

スムーズに、借地権が買受人に承継されるかどうか、?です。

場合によっては、裁判になるかも知れません。


この位の状態が「地代代払いの許可あり」の背景に考えられます。

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ここに記載される文言は、必ず、チェックされて下さい。

ただ、困ることがあります。

裁判所によって、同じ現象なのに、記載されたりされなかったり、ということがあります。

私の知る限り、東京地裁は丁寧に記載されている印象があります。

競売件数も多く、それだけトラブル件数も多いから、かも知れません。

結構大雑把だなあ、という裁判所支部も時折見かけます。

しっかり、三点セットを精査することが大切です。