裁判所の不動産競売物件・(物件調査・入札・明渡交渉・強制執行などの詳しいお話)・足と汗で掴んだ実践ノウハウです。


専門書には書かれていない、エンドユーザーの為の実践の知識・知恵・気配り、事務手続など、お話しています。

主に初心者の方対象のブログです。
競売以外の気楽なお話、人生模様も少々・・。
                    

2013年04月

引渡命令についてΑ宗叔禺人が注意する事―その1(空家の場合)



引渡命令の申立の資格を有する人の注意事項があります。

申立の資格を失う行為を、うっかり何の気なしに行っている場合があります。

あとで指摘され、損害を被るかも知れません。

充分に注意してください。


まず、空家物件の場合です。

空家につきましては、過去にここ↓でお話させて頂いております。

http://www.e224.com/archives/51852452.html

あわせてお読み頂ければ、と思います。


空家を落札しますと、心配な事があります。

誰かが入り込みはしないか。

無人のはずが、夜間明るくなっていたり。

室内で悪質な悪戯をされては困ります。

管理人も一度、落札した空アパートに入りこまれた事があります。

家出した高齢男子が寝泊まりしていました。

夏場でしたから良かったものの、

寒い時期で、室内で火でも使われたら、場合によっては一大事です。

防犯上、鍵を換えたくなります。

これ位は許されるだろう、なんて思って換えたら、

チョット、大いに不味いことになる可能性があります。


物件は買受人の占有下となり、占有を取得した、と見做されます。

占有を取得した買受人は、判例にもありますが、

これから占有を取得しようとして申立てる「引渡命令の申立」を申立てる資格を喪失した、とみなされます。

といっても、裁判所の担当者は、鍵を換えた、なんて事は、申立人が黙っていれば分りません。

担当者は、事務的に引渡命令の申立を受理するでしょう。

引渡命令の正本を受理した買受人は、手続きを経て、強制執行の申立をしたとします。


執行官が現場に行き、買受人が鍵を交換した事が分かりますと、

その時点で執行はストップ。

「執行不能」となります。

鍵の交換は、物件が既に買受人の占有下にある、と判断されます。

つまり、執行官(国)を通して、物件の引渡を受ける事ができなくなります。


執行官(=国)を通して引渡を受けていれば、

あとあと、何か言ってこられても、一切は「国」にバトンタッチです。


空家に対しても、慎重に「引渡命令」で処理している超Aクラスの大ベテラン業者もいます。

経験上、競売物件は何が起こるかわからないので、

とにかく「万全を期したい」から、だそうです。


空家だからと言って、気軽に考えず、慎重に対処されて下さい。

(私の場合、所有者が占有していると記載された空家の場合、所有者を探し、話し合い(=金銭の提供)で引渡しを受けています。探し出せない場合は、原則、引渡命令で処理しています。)

。。。。。。。。。。

以下は、管理人が参考にさせて頂いている専門書です。

【「民事執行の実務(上)」[補訂版][不動産執行]著者 深沢利一 補訂 園部 厚】
の604ページ中段からの引用です。

(3) 買受人の引渡命令申出資格喪失
に、次の記述がありますので抜粋させて頂きました。

<買受人が目的不動産の占有を取得したり、占有者に対して占有権原を付与したりした場合、以後は、引渡命令の申立資格を喪失すると解される(東京高裁決定平成10・7.・8判例時報1671-77)。>

これは、【「民事執行の実務第3版・不動産執行編・下 編著者 東京地方裁判所民事執行センター実務研究会】115ページ最下段の3行でも同文が記載されています。

。。。。。。。。。。


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引渡命令についてァ檗歃衢者が引渡命令を受領しない場合の裁判所の対応。


落札しても、

住んでる人が、

裁判所からの手紙を受領しなかったらどうなるのかなあ、

と心配する方がいます。

そんな場合の方法です。


(以下は、私がテリトリーとしている、神奈川県内の裁判所の、平成22年12月現在の例です。
東京地裁と同じ扱いですが、各裁判所、或いは時期によって、違う扱いがあるかも知れません。
各自、裁判所で確認されてください。)

。。。。。。。。。。

裁判所が所有者宛てに送達した引渡命令の正本が、

所有者が受領しない為、裁判所に戻って来た場合です。


競売係は、申立人(=買受人)に、

所有者の占有につきまして現地調査を依頼します。

何を調査するのか、

質問事項を記載した書類を渡してくれます。

「付郵便送達の上申書・調査報告書」というタイトルです。

書式(東京地裁民事21部)は、以下です。

http://www3.ocn.ne.jp/~tdc21/hudousan/h-hikiwatasi/PDF/soutatuzyousin.pdf

それに基づいて現地調査をします。

(難しい内容ではありません。)

その結果を上記報告書に記入します。

記入しきれない場合は、

別途に書類を作成して添付しても良いでしょう。


所有者が間違いなくそこに住んでいる、

という事がわかれば良いようです。


引渡命令の二度目の送達は、付郵便送達をしてくれます。

付郵便送達とは、

裁判所が発送した時点で、

相手方(この場合は所有者)に送達されたものとみなす、

という送達方法です。


発送した翌日から抗告期間の1週間が経過すると、

引渡命令は確定します。

執行文付与、送達証明を得て、強制執行の申立ができます。





。。。。。。。。。。


※以下は、裁判所作成のホームページより抜粋しました。

参考にされて下さい。



引渡命令の申立から強制執行の申立までの流れ(執行センター)

「不動産引渡命令の申立について」(執行センター)

不動産引渡命令の申立方法(大阪地裁)

「不動産引渡命令申立書の記載について」(名古屋地裁)

引渡命令についてのQ&A(旭川地裁)

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引渡命令についてぁ宗汁蠎衒◆陛亠名義人とその家族)

次の場合は、一般の方にごく自然にうかんでくる疑問のようです。

登記名義人と、その子供(或いは親)の家族などが同居している場合、引渡命令の相手方はどうなるのかなあ、という事です。


例えば、

(ア)父親と、息子夫婦及びその子供が一緒に住んでいます。

登記簿上の所有者は父親です。

この場合、引渡命令の申立の相手方は誰になるのでしょう。

息子一家も退去させることができるのでしょうか。


(イ)二所帯住宅で、親夫婦と息子夫婦が住んで言います。

登記簿上の所有者は息子です。

この場合、引渡命令の申立の相手方は誰になるのでしょう。


引渡命令の相手方は、原則、物件明細書記載事項に基づきます。

前回もお話しましたが、物件明細書は、以下のようになっています。

。。。。。。。。。。

1 不動産の表示

2 売却により成立する法定地上権の概要

3 買受人が負担することとなる他人の権利

4 物件の占有状況に関する特記事項 

5 その他買受けの参考となる事項


。。。。。。。。。。


上記(ア)の場合です。

4の欄は、

所有者Aが占有している。

と記載されています。

この場合は、所有者Aが引渡命令の相手方となります。

息子夫婦の家族は占有補助者となり、立退きの対象となります。


上記(イ)の場合です。

2所帯住宅の場合で、1階に父親A夫婦、2階に息子Y(登記名義人)夫婦が居住している物件とします。

この場合の4の欄は以下のような記載になっていました。


。。。。。。。。。。

1階はAが占有している。Aの占有権原は使用借権と認められる。

2階は本件所有者Yが占有している。

。。。。。。。。。。

この場合は、

引渡命令の相手方は、1階部分については使用借権者A、2階部分については所有者Yとなります。

この場合、

申立書1通で、相手方2名の占有部分を夫々特定して作成したもの。

申立書2通で、相手方を、所有者Yと占有者Aとを別個に記載、占有部分も夫々対応して記載して作成してもの。

実務的な観点から、どちらが良いか、裁判所に相談して下さい。



。。。。。。。。。。



※以下は、裁判所作成のホームページより抜粋しました。

参考にされて下さい。


引渡命令の申立から強制執行の申立までの流れ(執行センター)

「不動産引渡命令の申立について」(執行センター)

不動産引渡命令の申立方法(大阪地裁)

「不動産引渡命令申立書の記載について」(名古屋地裁)

引渡命令についてのQ&A(旭川地裁)




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引渡命令についてーー相手方(物件明細書で簡単に分る、占有者が強制執行ができる相手かどうか。)



マイホーム目的で、競売物件を考えている方に絞ってお話致します。

競売物件を検討する時、

占有者が立退かない場合、強制執行で退去させられる占有者かどうか、

これを把握しておくのは重要なポイントとなります。


大半の占有者は強制執行の対象となりますが、なかには強制執ができない占有者もいます。

強制執行できるかできないか、を入札前にチェックしておきましょう。

三点セットのうちの「物件明細書」で簡単に確認できます。

物件明細書は、5つの項目に分れています。

。。。。。。。。。。

1 不動産の表示

2 売却により成立する法定地上権の概要

3 買受人が負担することとなる他人の権利

4 物件の占有状況に関する特記事項 

5 その他買受けの参考となる事項


。。。。。。。。。。

ここで、3と4を見ておきます。

まず、3は、「なし」と記載されている物件を選びましょう。

この「なし」記載は、物件の占有者は、原則、強制執行ができる、と裁判所が判断した結果です。

裁判所の判断は、勿論絶対ではありませんが、まあ、判断ミスは非常に少ないです。

そして、次に4を見ます。

この欄は、具体的に、誰が占有しているか、の調査結果が記載されています。

3の欄が「なし」の記載で、4の欄に記載されている占有者は、基本的には、引渡命令の相手方となります。

つまり、強制執行で立退かせる事ができる占有者です。


代表的な記載例としましては、

 嵋楫鐔衢者(又は債務者)が占有している。」

◆嵋楫鏘ν者らが占有している。」

「Aが占有している。Aの占有権原は使用借権と認められる。」

こういう文言でしたら、法的には問題はありません。

あとは、現況調査報告書、謄本、現地、インターネット、等々から占有者の情報を集めておきますと、明渡交渉の際に役にたつかも知れません。


注:△蓮夫婦や親子がそれぞれ持分を有している場合です。

は、所有者の夫や親がそこに住んでいず、妻や子供が住んでいる場合などがあります。

但し、3に記載がなく、4に記載がある占有者でも、数少ない事例ですが、引渡命令の対象とならないケースもありますので、ご注意下さい。




。。。。。。。。。。


【前回の問題の正解は,任后】

(東京高裁決定昭61,6,23判時1198号117頁)


。。。。。。。。。。





※以下は、裁判所作成のホームページより抜粋しました。

参考にされて下さい。


引渡命令の申立から強制執行の申立までの流れ(執行センター)

「不動産引渡命令の申立について」(執行センター)

不動産引渡命令の申立方法(大阪地裁)

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管理人 千葉 重雄 

トラブル嫌いです。

トラブルどんと来い、
そういう強気の業者さん、
たいてい
いつの間にか
姿を見せなくなってます。

無事故をめざしつつ、
慎重に、慎重に
約40年近く競売業務に従事。
でも、
多少のトラブルを経験しました。
残念ながら!!!

不動産コンサルテイングマスター
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