今は昔。


30年以上も前、私が社員として勤務していた頃のお話です。

小田急線本厚木から新松田の間の、ある駅からギリギリ徒歩圏内にある地主の家屋敷が競売。
外門だけでも、\1000万円かかったという。
広い玄関と広い廊下。
2階にいく階段は巾広く、1枚1枚の踏み板が何十万という代物。

立ち退き交渉で、あまりにも言を左右にして結果的に約束を破る結果、強制執行。
第1回目は催告。

帰り際、執行官は、玄関から外門に歩きながら、ふと、視線を屋敷内、遠くの竹林に向けました。

なにか発見したようです。

・・・・・・ムッ・・・・・・

ツカツカ、そっちにむかって歩き出しました。

私も、金魚の○○○のようにあとをついて行きました。

執行官は立ち止まり、何かを見ています。

・・・・競売の原因はこれだ。・・・・

誰にともなく呟きました。

そこで見たものは、・・・

・・・なんと、お稲荷さんの小さなお社(やしろ)でした。

埃、土をかぶって、汚れていました。
社の中も、土が積もっています。

竹林の隙間から見えた社の赤い色を、執行官が辛うじて発見したのでした。


何で競売になんかなったんだろう、と思うような大きな家で、粗末に扱われたお稲荷さんを見つけるケースが結構多いんだよねえ。

先生、あとはどんなケースがありますか。

いやあ、科学的な根拠があるわけでは無いから何とも言えないけれども。

庭に小さな池を作っている家も結構(競売になる家が)多いんだよ。

池の水は大体涸れているね。

フーーーン?

※それで、我が家の庭には、池をつくらないのです。※

(妻の声→アラアラ、見栄はって。本当はガレージに取られて庭がないから、池を作りたくても作れないんでしょ!早く池を作れるような大きな庭の家に住まわせて。結婚を申し込んだ時、お父さんは約束したんですから。←女って、何でそういう事は忘れないのかな、私、貴方の為にいつも綺麗でいるね、なんてシオラシイ言葉はすっかり忘れているのに。)