賃貸市場についての感想は、なんども書いています。

でも、書かなくては、という強い衝動にかられます。

同じようですみませんが、やっぱり書きます。




私は、不動産業界に約30年以上身をおいています。

不動産(=地球)がとても大好きなのです。

不動産を大好きな人も、とても大好きです。

その方たちのために、私がここ暫く感じている恐れを書きます。

業者としては、非常に抵抗を感じつつ、

踊らされているかもしれない方々に、

少しだけ聞いて頂ければ、と言う気持ちで。



「世の中シンプル」

「シンプルがベスト」

という発想は、一世を風靡したIT産業社長のモット−でした。

その通りでしょう。

需給面も同じです。

今の日本をみてください。

確実に人口が減っています。

しかし、賃貸物件を含めた物件の供給は、メチャメチャ増え続けています。

住宅超過剰供給の時代に完全に入っています。

今までの、住宅不足を前提にした「大家さんとしての成功法則」は崩れていく感じ。

収益物件の購入=長期的な、安定収入の確保

この図式は成り立たなくなっています。



今、一人歩きしている、

過去の幻影

に惑わされないで下さい。



神奈川県のように人口が増えている地域でも、

周辺部の立地条件がいまいち、という物件は空きっぱなし。

我が家は、小田急線急行停車駅の「相模大野」徒歩12分。

道路を挟んだ斜め向の築数年のアパートは、

10所帯のうち、1階5所帯は相当以前から空き室。

管理会社は、テレビに出てくる全国規模の有名会社。



周辺部の物件は、空き室率50%なんて当り前、

そんな流れが来る可能性は高いですよ。

悲観的な意見、というかも知れません。

でも、そうなりますよ、と言わざるをえません。

地域によっては、影響がない、

と思う方もおられるでしょう。

確かに、一部の地域においては正解です。

でも、これから賃貸物件を選定する場合、厳しい条件を設定してください。

物件を購入して同時に全体の収益も確保、

なんて、甘い発想はしないで欲しいです。

最悪の場合、即売却できるかどうか、自力で良〜〜〜く見極めてください。

勿論、購入額の何割引きかの価格で、です。



物件購入後、数年で、

将来の収入計画は崩れる可能性が大です。

家賃保証だって、安心は出来ません。

本体がなくなればお終いです。


不動産に限らず、将来の夢を商品にしている分野は沢山あります。

でも、「高価」という点では不動産がトップクラスでしょう。

手持資金なら良いのですが、借金してのお買い物は、

「失敗が命取り」の確率は相当に高い商品です。

結構きついですよ、そうなりますと(経験上)。



競売物件でも、

その罠にはまった末の物件が良く出てきます。

所有者に会いますと、「きつさ」を実感します。



今日は、否定的な内容を書きました。

でも、賃貸市場が必要なのは、厳然としています。

全体を良く見て、

失敗は避けましょう。


最後に一言。


収益物件の技術論のテキストを開く前に、

賃貸市場の動向を調べて欲しいと思います。

野球でも、相撲でも、サッカーでも、

いくら技術を磨いても、

観客がいなければ、ネッ。



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