競売不動産業界で、昔から言い伝えられた事は沢山あると思います。

私が覚えていますのが、以下の文言です。



1、競売は、調査に始まって調査に終わる。

2、更地、空家は慎重に調査しよう

3、債務者の言う事は信用しない。

4、競売は借地に始まり、借地に終わる。

5、競売は、物件を買うのではなく、事件を買うものだ。




今回は、「2、更地、空家は慎重に調査しよう」について、お話します。

これは、競売の法律が今より未整備だった頃の教訓です。

今でも一部通用すると思います。

更地、空家は、利害関係人が直接見えません。

誰も居ないのですから。

特に、空家の場合。

調査した時点では、無人だったのに、

入札したあと、行ってみたら誰かが占有しているようだ。

たま〜〜に、こんなケースがあります。

決して、不安をあおるわけではありません。


数週間前にも、同様の相談がありました。

業者の場合、事前調査のとき、資料、現場の様子で、

何となく、リスク、嫌な臭いを感じる場合はあります。

普通のエンドユーザーの入札希望者の方は、

ちょっと、分らないかも知れません。



落札後、そのような事態が発生した場合、

裁判所を通じて処理することです。

方法は、それほど難しくはありません。

話合(金銭提供)での解決は、ドロボーに追い銭、でしょう。


落札後、心配だから鍵だけでも変えておこう、

これは、止めたほうが良いです。

引渡に関して、

簡易手続きで占有者を退去させる引渡命令によっての処理が、

出来なくなる可能性があります。

そのあと、誰かが占有しても、

裁判所は、もうこちらは関係ないよ、と、とりあってくれないでしょう。

新たに訴訟を提起して排除するようになります。


「誰も居ないのだから、

これは、債務者が、将来の落札者に、

任意に明渡したと判断できるから、

室内に残置してある家財は、勝手に処分してもいいはずだ。」



こんな判断は絶対にしないで下さい。



正式な手続きを踏み、裁判所を経由して、物件の引渡を受けておくのが基本です。

業者は、経験上、関係資料・現場の確認で、なんとなく分かる場合が多いですが・・。


一般の方は、人が住んでいますと、敬遠する傾向にあります。

所有者でしたら、住んでいたほうが、建物が傷みませんので、良いですよ。

明渡交渉が大変だろうなあ、というお気持ちは分ります。

でもね、所有者居住でしたら、それほど大変じゃあありません。

但し、時間と、(業者へ支払う報酬の)金額を節約しようという気持ちのある方に限ります。

実際に、うちの主催する会の会員様で、

時間のある方は、皆様、自力でやり遂げています。

なかには、1件目があまりに簡単に出来たものですから、

2件目は、当初から、弊社に相談なし。

ドンドン進めていました。

執行抗告されて、初めて相談にきた方もいました。

「思い切ってやってください。

手に負えなくなったら、あと処理は引き受けます。

ただし、報酬はもらいますよ。」

その会員様は、

「報酬を盗られてたまるものか、節約してやる〜〜〜〜!」

きっと、そう心に念じたのでしょう。

結局、ご自身で上手く解決。

暫くして、「転居通知」が来ましたので、それが分りました。

残念!!

業者としては、できれば依頼してほしかったのですが・・。


逆の例があります。

賃貸中のワンルームマンションやアパート。

落札して、訪問したら、既に退去。

これは、結構あります。

特に、女子大生の賃借人にその傾向が見られます。

田舎の親のアドバイスでしょう。

娘を持つ身としては良く理解できます。

ただ、落札者から見れば、賃料が入らず、反対に、リフォーム代が出費。

痛!