競売不動産業界で、昔から言い伝えられた事は沢山あると思います。

私が覚えていますのが、以下の文言です。

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1、競売は、調査に始まって調査に終わる。

2、更地、空家は慎重に調査しよう

3、債務者の言う事は信用しない。

4、競売は借地に始まり、借地に終わる。

5、競売は、物件を買うのではなく、事件を買うものだ。


。。。。。。

「4 競売は借地に始まり、借地に終わる。」

の私見をお話させて頂きます。

この教訓は、業者向け、という感じです。


借地物件は価額が安いので、買いやすいです。

(その代わり、銀行ローン利用という面で売り難い、かも。)

低額資本で物件を購入できる、という観点から、借地権付建物は、うってつけです。

但し、高等な試験問題かもしれません。

業者として、いろんな問題にぶち当たって、解決方法を学ぶ模擬テスト、の感じでしょう。


今ほど精密な調査資料(三点セット)がない頃に言われた言葉です。

調査は、自分だけが頼りです。

この物件で利益を上げられれば、

「業者としてのスタートは一応成功」

そして、いろんな経験を積み、又、借地権付建物の競売物件を検討します。

最初の頃の観点とは全く違う見方ができるのでしょうね。

そして、相当の利益を上げ得る物件が匂うのかも知れません。

(管理人は、残念ながら、その域には達しておりません。)

釣師の諺に【鮒に始まって鮒に終わる】というのがあります。

深い意味は分かりませんが、同じかもしれません。
 
今なら、【(特売物件の)借地に始まり、(特売物件の)借地に終わる】という処かも。



一般の方は、借地権付建物を検討される場合、

まず地主に必ずあたってください。

地主の意向確認です。

借地契約をしてくれるか、

名義書換料は幾ら、

地代は?

それらを確認しておきましょう。

評価書には、借地権の場合の名義書換料を算出しています。

その数値は、売却基準価額算出の一応の試算、と思ってください。

地主の意向を確認しての数値ではありません。

たま~~~に、ガメツイ地主がいて、ビックリ、なんてこともあります。

そういう地主は裁判で痛めつけてやる、なんて発想は、プロの分野。

一般の方は、そんな物件は、触らぬ神に祟りなし、で避けた方が無難でしょう。

メチャメチャ法知識の抜け道に詳しい事件屋がついていた、なんてことがありました。

正規の手続きなんてお構いなし。

お陰で、大分裏技・裏道を勉強させてもらいました。

でも、結局気付きました。

裏道は、(当然ですが)陽が当たらない寒〜〜いエリアなのです。



今は昔、驚いたことがありました。

競売にでた建物は、「建物収去土地明渡し」の判決が確定していました。

落札しても、建物の所有者は建物を取り壊して、土地を明渡しなさい、という確定判決です。

当然、誰も買わないと思っていました。

特別売却(早い者順に買える)物件になっていました。

ところが、超々ベテランの競売業者が、嬉々として買っていきました。

裁判所は、

「お宅、これ、判決が確定してるんだよ。」

業者は、そんなことは百も承知、という感じで、皺だらけの顔は大きくうなづいていました。

偶々、私はそこに居合わせて、やり取りを見ていました。

彼は、競売業界では、雲の上の存在です。

私が直接お話ができる人ではありません。

以下は、私が聞きかじりで知った彼の特徴です。

威かすようなことはしません。

弱い者いじめもしません。

嘘を言って騙したりは絶対しません。

頭で儲けるタイプです。

今でも、不思議でなりません。



たまに、

「土地が使用貸借で、建物が競売」

と表現された物件が出るときがあります。

これは、価格がメチャメチャ安いです。

建物の材料の値段プラスアルフア位。

安い!なんて喜んで飛びつかないで下さい。

「使用貸借」とは、金銭の授受ナシの貸借のこと。

土地を使用する権利は殆どありません。

土地所有者から、

「建物を取り壊して出て行け」

と裁判を起こされましたら、まず、負けます。