お問合せ色々(空家の残置物はどうすればよいのですか?)



湘南地域の一戸建。

空家でした。


現況調査報告書には、次の記載です。

「屋内は数点の雑品が遺留してあるのみで全くの空家である。」

「本件建物の電気・水道は○年○月○日ころで停止となっている。」

1年以上前から空家のようです。


近隣の聞き込みでは、

所有者の姿はここ1年以上見ていない、といいます。

なんでも、別荘として使用していたようです。


建物の謄本を見ました。

(私は、一戸建の場合、土地、建物の謄本両方をチェックすることはあまりしません。
三点セットで特に問題が無い限り、長年の習性で、建物の、共同担保目録をつけた謄本だけをチェックします。)


所有者は、女性でした。

差押登記がされる数カ月前、氏名変更して、住所も東北のある県に移転しており、それを登記していました。

ちょっと珍しい形態です。

所有者の今回の行動には、アドバイサーがいるようです。

「空家だといっても段階を踏んで処理したほうがいいよ。」

という心の声が聞こえてきます。


落札できました。

事件記録を閲覧しました。

事件記録の表紙、所有者名の欄の下、代理人の欄に氏名が記載されていました。

弁護士でしょう。

記録のなかには、所有者が弁護士に依頼した「訴訟委任状」の写しが綴じこまれていました。

もちろん、この物件の明渡については、この弁護士と折衝しました。

遺留物のうち、2点欲しいものがあるので、其れを返して欲しい、あとは処分してくれ、という内容でした。

返還希望の品は、客観的な価値は殆どないように見えましたが、所有者の思い入の深いもののようでした。

空家だ、と安心しないで、徹底調査をして、事後処理の方針を決めたほうがよいようです。

今回、うっかり、遺留物を勝手に処理していましたら、

損害賠償請求されていたかもしれません。


大分前の、空家の残置物を勝手に処分したケースの判決がありました。

買受人が勝手に処分した古いヒナ飾りに対する損害賠償額が、客観的な価値ではなく、所有者の思い出深い品として、結構な額となっていたような記憶があります。

危ない危ない!!