ブログに
自己破産した債務者の管理費等の支払い義務について
のご質問がありました。

この分野が弱い私は、例によって、大先輩の窪田氏に意見を求めました。
以下、それに対する回答を頂きました。
そっくり、掲載させて頂きます。

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暑いので、2600m蓼科山山頂の山小屋で過ごしていました。
そのため遅れましたことをお詫びします。

破産宣告と云うのは、その債権者が、その破産者に対して債務を免除するので、万人に免除したのではないです。
私も、この管理費の承継に対して以前から疑問がありました。
以下の「言い分」を見てください

競売はバクチか !!

 どんな素性の者の占有かわからず、マンションでは、幾らの未管理費があるかわからず、更に云えば、現況調査報告書でも評価書でも、ひどいのは、物件明細書でも、「不明」と云うこともあります。
これを裁判所は売っているのです。
そして、その責任(瑕疵担保責任)を、裁判所は(法律は)、を買受人に負わせています。
そのような競売ですから、まるで、買う者からすれば、大きな賭です。
 バクチとは、金銭などの財物を賭けて偶然性の要素が含まれる勝負を云うようです。
それなら、裁判所が行う競売はバクチ以外になにものでもないです。
これは許されるものではないと私は考えています。
それでは、何故、そのようなことが許されているか考えてみます。

1、 売主がいない ?

 通常の売買ならば、瑕疵担保責任は売り主であることは、誰でも知っています。
  それでは、競売の売主は誰かご存じですか ?
債権者に云わせば、
「私は売り主ではないです。単に抵当権を実行しているだけで、裁判所に不動産の換価をし立てているだけ」
と云っています。
  裁判所に云わせば、
「競売の売り主ではないです。換価の手続きを法律に従って行っているので瑕疵担保責任など毛頭ないです」
と云っています。
それでは、債務者か ? 又は、所有者か ?
これは、いずれでもないです。
裁判所が強制的に売却するのだから、とても、売り主とは云えないです。
そのように、誰が売り主かわからないまま裁判所は売っているのです。
ですから、全ての危険負担を買受人が背負って買わなければならないわけです。
これに類することが、他にあるでしようか ?
私は、ないと確信しています。
まず、売り主を明文化すべきです。
債権者とすべきと思っています。

2 、アメリカのまねをしている日本の競売。

 マンションでは、前所有者が滞納している管理費等は買受人が支払うようになっていますよね。
 これは区分所有法8条で、買受人は従前の未払い管理費等を承継すると考えられているからです。
何故、承継すると云う考えなのでしょうか ?
これはアメリカのまねをしているからです。
欧米諸国では、承継すると云う考えですから、それを日本がまねをしているだけです。
ところが、重要なことは、欧米諸国での競売は、引受主義と云って従前の義務も引き受けると云う考えで法律が組み立てられています。
日本は、そうではなく、消去主義と云って、従前の者の義務は引き継がないことになっています。
どんな抵当権であろうと全て抹消されますし、抵当権設定後の賃借権も抹殺されます。
それは日本の法律が消去主義の採用で作られているからです。
従って、抵当権設定後に発生した管理費等は、買受人が承継すると云う考えは、私は間違っていると思っています。

3、 過去の約束

私は、昭和30年代後半から競売に携わっていることを、何度もお話ししました。 
そして、昭和40年代後半から、競売件数が多くなるにつれて、暴力団の出入りが目立つようになりました。
そこには暗黙のうちに、競売は私たちだけの金儲けの温床となっていました。
それは間違いない事実です。
そこで昭和55年に現在の民事執行法が制定されました。
その前に、ある書記官が私に
「競売は、君たちのためだけにあるのではない。
これからは、誰でも、一般の者も買えるように法改正した。」
と云っていたことを思い出します。
確かに、競売法には数々の問題点がありましたので、私たちは、法改正に賛成していました。
そして、平成10年後半から、マスコミが競売制度が変わったことを取り上げて、私にも、3度ほどテレビ出演に要請があり、2度ほど出演しましたが、テレビ局のストーリとは違っていました。
テレビ局では「誰でも買えるようになったので、それらをPRしてほしい。」と云うことでした。
ところが、私に云わせば、全くそうではなかったのです。
確かに、執行官の面前の競り売りから入札となったことは、「誰でも買えるようになった。」と云えますが、競売の根本が変わっていないのです。
私は、誰でも買えるようになったが、問題が多いことも聴視者にお話ししました。
何と云っても瑕疵担保責任の問題が解決していないのです。
これでは、法律の専門家でなければ買えないです。
元来、民事執行法の制定で、私たち競売専門業者を排除し、一般に開放し、素人の者でも買えるように改正することが目的だったのです。
ところが、現実には、そうではないことに気づいたわけです。
私に云わせば、裁判所(法律)は、一般の者を騙しているではないか。
誰でも買えるようになったと云うが、そうではないではないか。
確かに、売却件数は償却できているようになったようですが、「買受可能価格」とは何ですか ?
「この価格以上ならば買える」とは、まるでスーパーのバーゲンセールです。
このように、価格を下げて危険負担を買受人に背負させ、無理矢理売却しています。

時価相場2000万円のマンションが、ただの1万円であります。
この競売制度でいいと思いますか ?

窪田 徹郎


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以上です。

競売制度について、考えさせられました、