今は昔。

競売の法律が未整備だった頃、そして私が競売専門会社の社員だった頃。

数十年も前のお話です。


落札した物件で、担保をつけていたマチ金業者の社員Gさんから話を聞きました。

当時のマチ金では、貸出先が倒産、逃げた、という情報がはいりますと、

いち早く物件を占有して、その頃はまだ利用できた短期賃借権を活用して、

債権回収をはかる業者がおりました。

その為の書類は、お金を貸す時に貰いすぎるほどしっかり貰っています。

物件でマチ金業者同士が鉢合わせ、大騒動になることもあったようです。


或る時、事務所にヤクザが押し掛けました。

「Gはどいつだ。」

「わたしです。」

Gさんにピストルが突きつけられました。

さすがに顔色がかわったのが自分でも分ったといいます。

この時の恐怖感は、経験したものしか分らないようです。。

奥にいた社長が飛び出してきました。


「うちの社員になにをする!

責任者はおれだ。

撃つならおれを撃て。

親ご様から預かっている大切な社員だ。

指一本ふれてみろ。

ただではおかないぞ。」


低いですが腹に響く鋭い声

絶対にひかないぞ、という気持ちがすごい迫力で伝わりました。


「そのあとどうなりました。」という私のミーハー的質問に、

Gさん、ニッコニコしながら

「この通り、五体満足。かすり傷一つありませんよ。

でも社長は凄いなあ。

だからうちの社員は皆、社長を裏切らないですよ。」


そして、色んな話をした流れのなかで、

「社長には、貸出先の幕引きだけはするな、とよく言われます。」

私の「幕引きってなんですか。」の質問には、やはりニコニコ。

金融業者ではない私には何のことやらチンプンカンプン。


立派な社長と立派な社員!!

怠け者社員だった私には、なんともうらやましいお話でした。



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11月10日の記事は、

「買受人が競売初心者で、専門業者を入れずに直接落札した場合の注意事項」

を予定しています。


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