次の場合は、一般の方にごく自然にうかんでくる疑問のようです。

登記名義人と、その子供(或いは親)の家族などが同居している場合、引渡命令の相手方はどうなるのかなあ、という事です。


例えば、

(ア)父親と、息子夫婦及びその子供が一緒に住んでいます。

登記簿上の所有者は父親です。

この場合、引渡命令の申立の相手方は誰になるのでしょう。

息子一家も退去させることができるのでしょうか。


(イ)二所帯住宅で、親夫婦と息子夫婦が住んで言います。

登記簿上の所有者は息子です。

この場合、引渡命令の申立の相手方は誰になるのでしょう。


引渡命令の相手方は、原則、物件明細書記載事項に基づきます。

前回もお話しましたが、物件明細書は、以下のようになっています。

。。。。。。。。。。

1 不動産の表示

2 売却により成立する法定地上権の概要

3 買受人が負担することとなる他人の権利

4 物件の占有状況に関する特記事項 

5 その他買受けの参考となる事項


。。。。。。。。。。


上記(ア)の場合です。

4の欄は、

所有者Aが占有している。

と記載されています。

この場合は、所有者Aが引渡命令の相手方となります。

息子夫婦の家族は占有補助者となり、立退きの対象となります。


上記(イ)の場合です。

2所帯住宅の場合で、1階に父親A夫婦、2階に息子Y(登記名義人)夫婦が居住している物件とします。

この場合の4の欄は以下のような記載になっていました。


。。。。。。。。。。

1階はAが占有している。Aの占有権原は使用借権と認められる。

2階は本件所有者Yが占有している。

。。。。。。。。。。

この場合は、

引渡命令の相手方は、1階部分については使用借権者A、2階部分については所有者Yとなります。

この場合、

申立書1通で、相手方2名の占有部分を夫々特定して作成したもの。

申立書2通で、相手方を、所有者Yと占有者Aとを別個に記載、占有部分も夫々対応して記載して作成してもの。

実務的な観点から、どちらが良いか、裁判所に相談して下さい。



。。。。。。。。。。



※以下は、裁判所作成のホームページより抜粋しました。

参考にされて下さい。


引渡命令の申立から強制執行の申立までの流れ(執行センター)

「不動産引渡命令の申立について」(執行センター)

不動産引渡命令の申立方法(大阪地裁)

「不動産引渡命令申立書の記載について」(名古屋地裁)

引渡命令についてのQ&A(旭川地裁)




管理人が明渡交渉の実際をまとめたHPです。

競売の基本が学べるホームページ。

大きな損失を防ぐための小さな出費は必要経費!!