引渡命令の申立の資格を有する人の注意事項があります。

申立の資格を失う行為を、うっかり何の気なしに行っている場合があります。

あとで指摘され、損害を被るかも知れません。

充分に注意してください。


落札しますと、

「債務者兼所有者に貸しませんか。」

などと提案をしてくる業者?がいます。

貸しても心配ないような条件?を提示してきます。


又、入札希望者からの、こんな相談があります。

「今居住している所有者(債務者)に貸して賃料を貰い、もし家賃滞納したら、引渡命令で強制執行をして出て貰う事を考えていますが、どうでしょうか。」


これは、無理です。

ただ、管理人は、賃貸契約の条件等につきましては、不案内です。

引渡命令の観点からのみ、お話させて頂きます。


一度、旧所有者(債務者)と賃貸借契約を締結すれば、

その後、家賃滞納が生じましても、引渡命令を活用して解決を図ろう、という考えは危険です。

旧所有者に占有を認めていますので、

家賃滞納があったから、さあ出ていけ、

と引渡命令を利用して退去させることはできないい、と思ったほうがよいでしょう。

もし、出て行って欲しい場合は、

新たに、明渡請求訴訟を提起しなければいけません。

突然訪ねてきた業者?の、

「旧所有者(債務者)に貸しませんか」などという提案は,

のらない方が賢明のような気がするのですが・・。


ただ、うちの会員様で、旧所有者に貸している事例があります。

その旧所有者、生活保護を受けていますので、

収入はしっかりしていました。


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以下は、管理人が参考にさせて頂いている専門書です。

【「民事執行の実務(上)」[補訂版][不動産執行]著者 深沢利一 補訂 園部 厚】
の604ページ中段からの引用です。

(3) 買受人の引渡命令申出資格喪失
に、次の記述がありますので抜粋させて頂きました。

<買受人が目的不動産の占有を取得したり、占有者に対して占有権原を付与したりした場合、以後は、引渡命令の申立資格を喪失すると解される(東京高裁決定平成10・7.・8判例時報1671-77)。>


これは、【「民事執行の実務第3版・不動産執行編・下 編著者 東京地方裁判所民事執行センター実務研究会】115ページ最下段の3行でも同文が記載されています。

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