新会員様からの三点セット等資料の精査ご依頼です。

競売の落札は以前経験済みです。

その時の処理は、専門業者さんにお願いしました。

今度は、できればご自身で処理にあたってみたいそうです。

業者への報酬をコストダウンしたい、というご希望もありますが、

何より、ご自身で経験をしてみたい、という欲求が強いようです。


まず、ご依頼物件の三点セットをチェックしました。

まともではありません。

所有者は、占有関係で、色々細工をしています。

但し、急ごしらえの印象です。

誰かの入知恵で動いているかんじです。

細工の結果は、現在の民事執行法では認められない状況を演出しています。


裁判所の、占有関係の調査結果の最終判断を示した「物件明細書」の

【3 買受人が負担することとなる他人の権利】

【4 物件の占有状況に関する特記事項】 

欄では、それらの細工はあっさり否定されています。


業者の感覚では、これらの細工からみますと、執行抗告は充分考えられます。

その分、明渡の時期が多少遅れそうだ、位の印象です。

ただ、一般の、慣れない方が明渡交渉をするには骨がおれそうです。

相手の主張に振り回される可能性大です。

業者だったら聞き流す相手の言い分でも、

一般のかたには、なにか尤もらしい事実に聞こえてくるかも知れません。

思わず耳を傾けるかも知れません。

その結果、ズルズル明渡を引き伸ばされるかも知れません。

というより、確実に引き伸ばされます。

買受人の、明渡が終るまでの精神的な負担は相当なものになるでしょう。


私の作成した精査報告書には、細工の具体的な説明をし、

なぜ、裁判所がその細工を否定したかの詳細を記述しました。

もし、やるのでしたら、

入札後の処理は、専門家に依頼されたほうが良いでしょう、という結論を示しました。


数日して、メールがきました。

今回は見送る、という内容です。

それを見、この結論が正解、と思いました。


物件を落札し、明るい未来を想像していたのに、

その物件に含まれた事件性が首をもたげて噛みつかれ、振り回されて、

その後の楽しい筈の人生が、重くて暗い、休息の出来ない時間の経過となってしまい、

その時点でご相談を受けた事が何回かあります。


とにかく金額が金額です。

野菜を買って、ここ腐っているから捨てよう、という訳にはいきません。




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