裁判所の不動産競売物件・(物件調査・入札・明渡交渉・強制執行などの詳しいお話)・足と汗で掴んだ実践ノウハウです。


専門書には書かれていない、エンドユーザーの為の実践の知識・知恵・気配り、事務手続など、お話しています。

主に初心者の方対象のブログです。
競売以外の気楽なお話、人生模様も少々・・。
                    

今は昔のお話

今は昔のお話・・競売専門会社に入社・・新入社員の最終実地試験は裁判所の競売場

40年近い昔、私は競売専門会社に入社しました。

東京都知事免許業者です。

社長は、某有名私立大学出身。

社員は10人未満、家族的な雰囲気です。

当時の競売専門業者としては、東京ではトップクラスだったと思います。


今と違い、競売の参考書はありません。
(あったとしても、学生時代スポーツにのみ没頭していた私には理解不能だったでしょう。)

テキストと言えば、唯一、判例集でしょうが、

私は、そんな難しい本は見たことも触ったこともありません。

入社後何回かに分けて、土曜日、社長が 競売の実践知識と調査の仕方をレクチャアしてくれます。

宅地建物取引主任の資格はもっていた私ですが、とても新鮮な知識に、ワクワクしながら講義をうけました。


社長は、社員が勤務時間中でも、外出しないで専門書を読んでいますと、

その光景に文句を言わないという不思議な癖(ヘキ)がありました。

勤務時間は、会社に利益をもたらす為の社員の労働提供時間ですが、

私は時々、

自分の知識吸収の為にだけ使っていました、給料を貰いながら!

それが会社の将来の利益につながるのだ、

などというカッコいい屁理屈の認識はまるでゼロ。

独立する為の知識の吸収!


「うちは退職金はないよ。

ただ、身につけた知識は、君たちのものだ。

うちを辞める時、うちで得た知識をおいていけ、と言っても無理な話さ。」


当時、裁判所が提供する競売資料は殆ど無いと同じ。

「三点セット」などはありません。

「三点セット」的情報は、我々営業兼調査マンが自分で集めます。

平日は、登記所と市区役所チェック兼現地調査兼客付けでワンセット。

客付けとは、買手探しです。

都内近郊ですが、1日2セットが目標。

謄本チェックは、現地調査と同じくらい重要な作業と教えられました。
(今、三点セットに謄本を添付していないのが不思議です。)

忘れもしません、調査第一日目。

調査物件は板橋区の1件だけ。

登記簿謄本を、そっくり書き写して来い、という指示です。

それまで仲介業で謄本はなんども見ていましたが、

書き写すという作業は、

それまで私がわかっていると思っていた謄本記載の用語の意味、

謄本全体からにじみでる所有者の一面の把握など、

それまで大雑把だった謄本から得られる情報をより深く教えてくれました。

新入社員にそのことを気付かせることが目的のようでした。


当時、「競売はヤクザがバッチシ絡んでいる」という噂は聞いたことがあります。

私は、まさか、裁判所内で行われる競売に、そんな事がある筈はないだろう。

田舎育ちの私は、ヤクザという職業の人たちを全く知りません。

映画やテレビで見たことがあるだけです。

社長に聞いてみました。

「競売はヤクザがいるって本当ですか。」

社長、首をちょっと傾けて、

「紳士はいるけどなあ・・。」

考える仕草です。

ちょっとホッとしました。


一通り慣れてきますと、折を見て東京地裁の競売場に連れて行かれます。

当時の競売は、今の入札制度ではなく、セリです。

その場でセリをして、そこで競落人(=最高価買受申出人)が決まります。

初めて競売場に連れて行かれた時はビックリ。

大ショックのビビりまくり。

話が違うよ

会社を辞めようか

競売場に、噂通り、本当にいたのです。

すぐに本物と分りました。

黙って立っているだけで、迫力が物凄い。

ウヒャア、こりゃあ映画以上のド迫力!


そういえば、社長は、紳士はいる、と言いましたが、

ヤクザがいない、とは一言も言っていませんでした。

「ヤラレタ!」


以前、連れてこられたある社員は顔面蒼白、

「トイレに行ってきます。」

そう叫ぶと、駆け足で競売場から走り去り、そのまま戻って来なかったとか。

そんなことはよくあるようでした。

ああ、自分ちのトイレに駆け込む奴が多いよ、地震でもないのに。

そのまま翌日になっても出社してきません。

最終実地試験は自ら棄権、という社員が結構いたようです。


社長は良く見ています。

私を裁判所に連れていったのは、最初の1回だけ。

入社そうそう何度も連れていかれたら、私も自宅トイレに駆け込んで戻らなかったでしょう。

謄本の見方や現地調査、客付けの方法を叩きこまれました。

それらの作業はとにかく楽しく、充実感に満たされながらノウハウを吸収しました。


その頃、競売の新しい法律が検討されている、という話を顧問の弁護士先生から聞きました。

「アメリカ(州名は不明)の競売制度を参考にしている。

今までと全く違う環境になるよ。」

その先生も、法律作成に意見具申する一員でした。


社長がポロッともらしました。

「これからは、競売も儲からなくなるなあ。

今まで以上にジックリコツコツの地味な作業をする努力の出来る奴が残るよ。」

その社長も数年前に他界。

葬儀は極々の身内だけで営んだようです。





競売の基本が学べるホームページ。

大きな損失を防ぐための小さな出費は必要経費!!

今は昔、ある債務者が好んだ唄


今は昔のお話です。


家を失った。

仕事はない、

友達は去った、

家庭は崩壊して、

家族はもういない、

会話する相手がいない


田舎から出てきて

情熱を注いで造り上げたものが、

ぜ〜〜んぶ消えてしまった、

千葉さん、こんな時の気持ち、分る?


徹底的に暗く落ち込んでいる時に、

明るい歌、前向きな歌、力強い歌、

一見、やる気がでるような歌詞を聞いて、

元気をだせって?

励まされるって?

嘘だ!絶対嘘!

第一そんな唄は聞きたくないし、

・・・・・・・ ・・・・・・・  ・・・・・・・

・・・・・・・・だから聞かなかった。


もっともっと暗い唄を聞いて、

何日も何日もじっと聞いているうちに、

なにかが動くんだ。

生きる為のかすかなかすかな力?

みたいなものが一滴の何百分の一以下、

見えない位のシミ?芽?

心に沁み出るのかな。


今。


彼、私の事務所に、たま〜〜に遊びに来ます。

お茶菓子持参が多いです。

私が、

「おッ、これ高級だ」

彼は、上体をそらして、

力を込めて得意げに言います。

そうよ

まるで、安い菓子は口にあわない、

とでもいうような雰囲気で、ニヤっとします。



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たくましい人たち。



今は昔の話です。

競売業界に足を踏み入れた頃。

日頃とても温厚なAさんとお話をしました。

彼、大学をでると、亡くなった父親の跡を継いで社長に就任。

数年で倒産。

競売で家を失い、職業を転々。

私の、

「その中で、特に印象に残った仕事ってあります?」

という質問に、

「キャバレーのボーイの時かなあ。」

キャバレーとは、今ならキャバクラかな。

入ってすぐ、キャバレーの裏方仕事は慣れていない新人のころです。

お客さんがゲロ吐いて洗面台が汚物だらけ。

排水口も詰まっていました。

床も汚物が散らかっています。

掃除をしようとモップを探しました。

ところが、どこを探してもモップが見つからない。

息子の年齢に近い店長に、状況を説明して、

「モップが無いので買いにいっていいですか。」

「ーーー店長、何て言ったと思う?」

「さあ、分りません。」

なんの感情もこもらない、さらりとした口調で、

「手でやっといて。

早くしてよ。

お客様が洗面所を利用できないと困るから。」

ゴム手袋なんかありません。

思わず、

あれはまいったなあ。

考えたら、店長もそんな事は何度もやってたんだね。

そうでなければ、即かえってくる言葉じゃあないもの。

なに、僕もすぐ慣れましたが・・。

キャバレーは、会社を潰す前なんて毎晩通ったもんだよ。

その頃は、店の奥で、そんな事をしているなんて想像もしなかった。



この話、つい最近ですが、

やはり自宅を競売で失ったBさんに話した事があります。

そうしたら、

期待に反した反応です。

「ハハハ、そんな事はどうってことないよ。

僕は、汚れた便器の中に手を突っ込んで掃除ができますよ。

もちろん、素手。

お客さんが見てる時にやって見せるの。

そうするとね、余分にお金をくれる人がいるんだなあ。」

手は、消毒すればいいもの。

汚い仕事、人が嫌がる仕事ほどお金になるんですよ。」

バブルの頃は、高級車を乗り回していました。

「あのころに比べて、今のほうが気持ちが落ち着いているんだよなあ。」

【人の目】に対する意識の持ち方?なのでしょうね、きっと。




今は昔のお話・・・立派な社長、立派な社員ですねえ。

今は昔。

競売の法律が未整備だった頃、そして私が競売専門会社の社員だった頃。

数十年も前のお話です。


落札した物件で、担保をつけていたマチ金業者の社員Gさんから話を聞きました。

当時のマチ金では、貸出先が倒産、逃げた、という情報がはいりますと、

いち早く物件を占有して、その頃はまだ利用できた短期賃借権を活用して、

債権回収をはかる業者がおりました。

その為の書類は、お金を貸す時に貰いすぎるほどしっかり貰っています。

物件でマチ金業者同士が鉢合わせ、大騒動になることもあったようです。


或る時、事務所にヤクザが押し掛けました。

「Gはどいつだ。」

「わたしです。」

Gさんにピストルが突きつけられました。

さすがに顔色がかわったのが自分でも分ったといいます。

この時の恐怖感は、経験したものしか分らないようです。。

奥にいた社長が飛び出してきました。


「うちの社員になにをする!

責任者はおれだ。

撃つならおれを撃て。

親ご様から預かっている大切な社員だ。

指一本ふれてみろ。

ただではおかないぞ。」


低いですが腹に響く鋭い声

絶対にひかないぞ、という気持ちがすごい迫力で伝わりました。


「そのあとどうなりました。」という私のミーハー的質問に、

Gさん、ニッコニコしながら

「この通り、五体満足。かすり傷一つありませんよ。

でも社長は凄いなあ。

だからうちの社員は皆、社長を裏切らないですよ。」


そして、色んな話をした流れのなかで、

「社長には、貸出先の幕引きだけはするな、とよく言われます。」

私の「幕引きってなんですか。」の質問には、やはりニコニコ。

金融業者ではない私には何のことやらチンプンカンプン。


立派な社長と立派な社員!!

怠け者社員だった私には、なんともうらやましいお話でした。



。。。。。。。。。。

11月10日の記事は、

「買受人が競売初心者で、専門業者を入れずに直接落札した場合の注意事項」

を予定しています。


。。。。。。。。。。





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競売今昔の雑感




「裁判所の競売」は、色んな見方があります。

破綻を来たした一連の債権債務関係に一応のケリをつける、債権回収作業。

資本主義社会の不動産病院、資源回収、再生システム、産業廃棄物処理・・。

もっともっと、色んな文言があるでしょう。

それぞれの立場から見方もかわるようです。

昔の事をいいますと、顰蹙を買いますが、承知で言います。

競売にかかった個人、法人、ともに、私は「お仕置き」的な臭いを感じていました。

なにか、社会通念上のルール違反をした者に対して、神様がゲンコツポン

例えば、ギャンブル狂い・女狂い・浪費癖・・・

一方に健全な経済活動・人間生活があり、その対極に競売がありました。

今、ルール違反の臭いがしない競売物件が増えています。

勿論、物件購入、使用方法の最終判断は当事者がしています。

これは、今も昔も一緒。

結構まともに働いて、ルール違反もしないで、それで自宅競売。

ルール違反をしたのは勤務先の会社で、そのトバッチリでグシャッ。

ここまで考えて、その先を考えて、ゾッとしてしまいました

ここで、考えるのを止めました。

10分後、今のうちに味わえる焼酎のお湯割りに逃げ込んでいました、ウイッ










今は昔の話・・中高年の女性占有者5

今日の内容は、記憶に不鮮明の部分があり、一部フィクションで補い、構成しました。





前回のブログで、苦手の占有者に、「中高年の女性」と書きました。


今は昔、こんなことが思い出されます。


都心部の一等地地域の一戸建。

私の勤務する会社が、抵当権つき、占有者つきのまま、購入した物件です。

占有移転禁止の仮処分のため、現場にいきました。


居住するのは、前所有者の母親で独り住い。

若いころは、業界でも有名な美人芸者、だったとか。

70歳を過ぎた今でも垢抜けた感じが粋です。

「絵」になる姿です。


到着時間が少し早かったので、前所有者(子息)と室内に入りました。

「今日はなんだい。」

老女の言葉は、まるで喧嘩口調。

タバコを吸いながら、テレビを見ていいます。

「裁判所が来るからね。」


「フン、誰が来たって、貰うものを貰わなくちゃあ、出ていくもんかい。」

全く、動揺しません。

・ ・お前らが何をしたって、私は動かないさ。やれるものならやってみな・・。

座っている老女から、そんな思いがヒシと伝わってきます。

息子の話では、老女(実母)はしっかり溜め込んでいます。



執行官がきました。

占有状況を確認します。

その時、老女は突然変身しました。

タバコはもう手にしていません。

ヨロヨロと立ち上がりました。

歩くのもやっと、という雰囲気で、執行官の前に倒れるように崩れこみました。

涙ながらに訴えます。

「こんな年寄り独りに、よってたかって・・・・。私は身寄りもないし・・・・

「・・・・」部分は、ただただ涙。

肩を震わせ、全身から溢れる虐められモード。

(あれ、身寄りはここにいるし、他にもいる・・。虐められてるのはこっちなのに・・。)

でも、私、心の中で、思わず自分に聞いていました。

「俺、悪いことをしているのかなあ。」

執行官、すっかり老女の味方です。

我々を、善良な老ホームレスをリンチしてふざける悪ガキでも見るように睨んで、

「まあ、お宅らに言っても始まらないけど、社長に良く言っときなさい。」

そして、何かを言われた記憶があります。

執行官が帰りました。

途端に、老女はすっと立ち上がりました。

タバコを銜え、火をつけ、

「どうだい、こんなもんさ。少しは反省するんだよッ。フンッ。」

煙を我々に吹きつけました。

これ、執行官が見たらドッキリカメラ?

1分前までのお涙モードはなし、あごをグイと上げて、我々を睨みつけます。

その怒りモードの眼力(めぢから)の凄さ。

もし、この場に暴走族のアンちゃんが100人いれば、きっと100人とも、俯いたに違いありません。

「・・・・わけは分らないけれど、・・・・とにかく・・・・ゴメンナサイ・・・・。」





マイナスからの再スタート



みごとな生き方は、ピンチや逆境に遭遇した時、正体をみせるようです。

債務者となった中小企業の経営者A氏 (年齢・60歳前後)と面談しました。

面談したのは、私が勤めていた会社の社長。

私はカバン持ち。

A氏は、胸をはり、キッチリ社長の目をみて話を聞いています。

競売物件の債務者兼所有者特有の暗さがありません。

『(競売にかかった)自宅も工場も全部、空にしたよ。

だから、(競売で)買い易いだろう。

ここは、昔世話 をした人の好意でただで使わして貰っているんだ。

とにかく、会社としてもう一度太らなくては。

銀行だって、今うちを潰せば大損だよ。

マイナスからだが、再スタート。

逃げたりはしませんよ。』

現在の状況を、完全に前向きにとらえています。

澄んだ瞳で、そう言われますと、非常な説得力です。

競売にかかった債務者の眼ではなく、希望に燃えた青年の眼です。

債権者に内緒で数百万の提供を伴う任意売却の話は拒否。

『そういう自分だけが得するような事をやれば、必ずいつか失敗するよ。

世の中、結構正しくまわっているんだよ。』

帰りの車中。

「いやあ、大した侍だなあ。参った参った。」

私は耳を疑いました。

交渉が失敗したのに、社長が他人を誉めている!!!

こんなこと、入社以来、初めてです。

内心、とても満足している気分が、伝わってきます。

純粋でひたむき、正しい姿勢は、一筋縄ではいかない強烈な人物にも、感動を与えたようです。

        



会員制について

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建付けの悪いガラス戸に感謝。



私の事務所の扉は、ガラガラ開ける引き戸です。

以前は建付けが非常に悪くて、スムーズに開きません。

スイッチバック方式で、何回か開け閉めを繰り返して、やっと開きます。

本当に、もうッ、といつも腹立たしく思っていました。

私は、結構、大雑把な性格です。

どうせ、来客なんかない、と、ほっておきました。

自分が気をつければ良いのですから。

ある時、滅多にない来客がありました。

変な占有者のいる物件を落札しましたあとです。

元気の良いお兄さんが数名、占有者からの依頼で、来たことがあります。

ガラス戸をサっと開けて、肩で風を切って、カッコ良く入ってくる予定?・・のようでした。

ところが、そう簡単には開きません。

怖い顔が怪訝な表情になって、ガタガタ戸を揺らして、音を鳴らしています。

勢いが削がれたようです。

開けるコツなんか教えてや〜らない!

この時は、建付けの悪い扉を直さなかった大家さんに大変感謝致しました。

(これも、法改正前の古いお話です。)

その後の展開ですか。

まあ、止しときましょう。



会員制について

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エッそんなのアリ?(事前調査の重要性)・・今は昔のお話です。

戸建を落札。

事前調査時、賃借人の奥さんと面談。

和服の似合う、物静かで上品な超美人。

思わず、クラクラ。

入札価格は、美人指数を多いに反映させて高めに設定。

当然落札。

明渡交渉で、初めてご主人と会う。

目が血走って、迫力があります。

どちらの手か忘れましたが、指先がありません。

しかも三本・・。

(ゲッ。)

表情は平然を装います。

唇にギュッと力をいれます。

ぐらつきそうな姿勢を踏ん張ります。

内心は、震度10の激激激の大激震。

短時間で交渉は決裂。

「裁判でやりますから、結構です。」

かっこ良く言えば、断固言い放って毅然と退去。

実態は、急いでひたすら逃げただけ。

一歩、戸外にでた途端、全身の力がぬけました。

重い足取り、とはこういうこと?

腰まで浸かった泥沼を歩いたら、こんな感じ?

これから襲うであろう様々のプレッシャーが早々と全身を締め付けます。

いやはや・・

・・・・・若気いやバカ気の至り。

結局、裁判で出てもらいました。

採算は、辛うじて合ったように記憶しています。

とても良い教訓でした。

皆さん!!!





美人には特に気をつけましょう。





(民事執行法が改正される前のお話でした。今なら、即強制執行ですが・・。)





会員制について

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値上がりする土地を確実にゲットしていたおばあちゃん。


今は昔のお話。


私が飛込みセールスで土地を売っていた頃です。

妙に忘れられないおばあちゃんがいます。

京浜急行の「馬掘海岸」駅周辺を軒並み飛び込んでいました。

広い敷地の豪華な建物の住人は、お金持ちでも、まず相手にしてくれません。

毎日飛び込んでいますと、普通の家で、お金をもっている家は何となく分ります。

(この辺の感覚は、空き巣狙いと同じかも・・。)

そんな家ですと、自然にワクワクしてきます。

大きな取り引きができたような気になっています。

今月のノルマは軽〜〜〜くクリアだ!

意気込みを笑顔にかえて、訪問です。

おばあちゃんと面談。

・・・・・・・・・・・・・・・

土地屋さんか、土地は大好きですよ、どこ、あー、遠いねえ。

悪いけど、買わないわ。

・・・・・・・・・・・・・・・

聞けば、土地を買って、暫くしますと、誰かが買いにきます。

どうしても、その土地が欲しい、必要だ、という事情を必ずかかえています。

あっさり売ってしまいます。

・・・・・・・・・・・・・・・

一体どこを買っているんですか?

この近くよ。

折込チラシかなんかで物色するのですか。

いえ、持主と直接交渉ですよ。

どうやって探すのですか。

大体電車の中が多いわね。

えッ、。。。意味が分りません。。。。

おばあちゃんは電車に乗ると、窓から風景を見ています。

ただ、ボンヤリ見ています。

すると、風景の中で、・・・





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競売業者所有の物件が競売に

今は昔のお話。

バブルがはじけて、色々な業種の方々の所有物件が競売に出されました。

競売業者所有の物件も例外ではありません。

競売資料の所有者名に、知っている業者名がたまに見かけるようになりました。

落札者は大変だろうなあ、という想いです。

手続きの引き延ばしなどは、お手のもの。

強制執行だって、最終的には執行されるとしても、なかなかスムーズにはいかないかも知れません。


その頃の競売業者は、裁判所提出書類は、訴状や仮処分なども含めて、殆ど自分でやっていました。

(トラブルを嫌う私には、今でもできません。当時は、「競売業者は物件を買うんじゃあない、トラブルを買って処理してナンボなんだよ。」と、よく言われました。)

弁護士に依頼するのは、忙しい時、という業者が結構いたようです。



業界では名の知られた業者の自宅が落札されました。

競売の法律の表裏を知り尽くし、知識と知恵を徹底的に駆使して、法律の専門家を駒のように使いこなした人物です。

相当の波乱が予想されました。

周囲は固唾をのんで見守りました。

そして、その業者は、ある行動に出ました。

それは、・・・。


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落札した物件は、江戸時代の○○跡だった。

今は昔。

関東地方の中堅都市。
商店街の中の一番よい立地にある洋品店を落札。

転売のため、地元で売り込み開始。
どうも、食いつきが悪い。

場所的には、文句なしの場所。

昼、小さな食堂でラーメンを食べる。

店主のおばあさんと雑談。
落札した土地の話になる。

反応が鈍いことを話す。

あれ、お客さん、何も知らないの?

エッ!

あそこは、地元の人は手を出さないよ。


だって、あそこは、・・

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強制執行のあと、家財を取りに来た元気の良い占有者は・・。

今は昔。

中小企業の社長の依頼で、一戸建を落札。

占有者の内縁の夫は服役中。

もう直ぐ出所。

占有者の女性は、任意話し合いには応じません。

強制執行の断行。

搬出した家財は、依頼者の工場の隅に保管されました。

暫くして、内縁の夫等が家財を引き取りに来ました。

肩怒らせて、相当に凄んだようです。

しかし、そこの社長はすましたもの。

保管場所に案内しました。

保管場所の壁には、ズラリあるものがぶら下がっていました。

それを見た瞬間、チョウ元気な連中は、チョウ大人しくなってしまいました。


彼等は何を見たのでしょう。


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昔々の強制執行の風景の一こま

今は昔。

強制執行で搬出した家財を、シッカリした保管場所に保管する必要のない頃のお話。

短期賃借権濫用に裁判所も批判的風潮が出始めた頃。

占有屋が短期賃借権を悪用して、6DKの一戸建を占有。
業者数社が影のりで、表面上、A社の名前で落札。

引渡命令に基づき執行。


断行の日。


現場には、落札した会社の社員の他、強制執行で家財を搬出するベテランが数十人。

家財搬出作業は、執行官が現場にいる数時間の間に完了しなければいけないので、相当の熟練者を必要とします。

執行官が現場到着。

さっきから、建物を見ていますが、間違いなく誰かがいます。

インターホンを押すも応答なし。

開錠技術者が、ドアの鍵を開けます。

室内には、いましたよ、占有屋夫婦(?)が・・。

女性が、金切り声で叫びました。

110番してやる〜〜〜〜。

執行官、全く無視。

宣言して、執行です。

台所、各部屋部屋に5〜6人づつ入り、同時に搬出作業開始。

皆、殆ど無言。。。

時折、リーダーの指示の声。

女性の110番通報のあと、占有していた男性が、どこかに長電話です。

その間も、家財はドンドン搬出され、広い庭に積み上げられていきます。

そこに、通報を受けた警察官が自転車で来ました。

そして、・・・。

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明渡交渉の事実上の失敗



今は昔。

債務者は、世間では、「先生」と呼ばれる職業。

今から振り返れば,先生のプライドの高さを計算にいれればよかったのでしょうが、

そこまで、気がつきませんでした。

これを、若さの至り、というのでしょう。

先生から買戻の要請がありました。

私は、即はっきり断りました。

「買戻」の話で、成立したケースが、私の経験では皆無であること。

「買戻」の話は往々にして、明渡しの引き延ばしの手段に利用される事。

もし、買戻ができる条件がそろっていれば、ここまで来る前に、何らかの決着を見ている筈。

よって、貴方の要請には応えられない、という回答を、明確に伝えました。

今も、買戻しの要請には同じ姿勢ですが、きっと、雰囲気が違っていたのでしょう。

生意気な、と思われたのでしょう。

先生は納得しません。

私は、強制執行の為の引渡命令を申立てました。

自分の息子くらいの年齢の者から断られて、先生はプライドが傷ついたようです。

しかし、諦めず、買戻しをしたいと言って来ます。

私は、強制執行の断行する覚悟を決めました。

そして、断行しました。

室内の家財がトラックに積み上げられました。

執行官から引渡を受けました。

当日は気がつきませんでたが、実は・・・



台所の壁がぶち抜かれていました。

緑色の壁でしたので、ぶち抜いた個所には、緑色の紙を張って隠していました。


転売用の物件です。

刑事告訴などをやっては、物件販売のマイナスです。

修理をしました。


所有者居住の物件でも、明渡交渉は慎重にすべき、と教えられた一件でした。


債務者の方は、いまでこそ競売の債務者の立場ですが、それなりに活躍された方々も沢山いる筈です。。

充分に注意すべきだったと反省した一件でした。

修理費用のことを言っているのではありません。

相手の弱い立場を、問答無用と国家権力でねじ伏せたやり方に反省です。

とにかく、採算の許す範囲で、できるだけ恨みを残さない方法を見つけなくては・・。





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立退きの日のひとこま

今は昔。

千葉県の観光地を控えた駅から数分のところ、その地域では有名な老舗のお店が競売。
亡くなった娘の婿養子の放蕩三昧(ほうとうざんまい・・酒・女・バクチなどで、遊びほうけること)が原因、とは、近所の話。
勤務先の会社関連で落札。

債務者で娘婿の{B}さんが会社に来ました。

小さな森永キャラメルを1箱出してテーブルに置きました。

今日は宜しく、これはほんの手土産(てみやげ)がわりです。

私等社員数人は、キャラメルの箱を見つめて唖然。

人間、本当に驚くと、声も息もいっきに吸い込みます。
そして、息を止めて、事態を把握しようとします。
息を止めてる時間の長さは、驚きの深さに正比例するようです。

話し合いで、立退日、立退料が決定。

{B}さんとが帰ったあと、キャラメルを出した神経には皆妙に感心。

立退当日、家財は全部搬出され、車に詰め込まれました。

しかし、おじいさんが動きません。

座布団にすわり、目をつぶり、腕組みをしたまま、じっとしています。

「おじいさん、仕方ないだろ、さあ、車に乗って乗って。」

軽い命令口調の{B}さんの声を無視。

・・・無言・・・不動・・・。

さあ、{B}さん、どうします?

キャラメル1箱で煙にまくようなテクニック、持ってます?

ところが{B}さん、少しも騒がず、

おい、手を貸してくれ、

引越屋さんの社員に声をかけました。

座布団の角を4人で持ち、おじいさんが倒れないようにそれぞれ腕で支えながら、ヒョイヒョイと店頭にあるワゴン車まで運び、積み込んでしまいました。

地方で、代々続いた老舗を、自分の放蕩で、ピリオド。

少しはおじいさんに悪い、なんて感情は全くなし。

じゃあ、これで行くから、どう〜〜〜も〜〜〜♪♪♪

貸家から引っ越すように、今までの家に対する思い入れは丸でなく、サッサッと車に乗り込んで行きました。

これじゃあ、いい日旅立ち、蛙のツラに何とやら。

イヤ、ひょっとすると、婿養子の{B}さんにとっては、自分がリーダーとなっての本当の「旅立ち」だったかもしれません。



地主の屋敷が競売となった原因とは・・?



今は昔。


30年以上も前、私が社員として勤務していた頃のお話です。

小田急線本厚木から新松田の間の、ある駅からギリギリ徒歩圏内にある地主の家屋敷が競売。
外門だけでも、\1000万円かかったという。
広い玄関と広い廊下。
2階にいく階段は巾広く、1枚1枚の踏み板が何十万という代物。

立ち退き交渉で、あまりにも言を左右にして結果的に約束を破る結果、強制執行。
第1回目は催告。

帰り際、執行官は、玄関から外門に歩きながら、ふと、視線を屋敷内、遠くの竹林に向けました。

なにか発見したようです。

・・・・・・ムッ・・・・・・

ツカツカ、そっちにむかって歩き出しました。

私も、金魚の○○○のようにあとをついて行きました。

執行官は立ち止まり、何かを見ています。

・・・・競売の原因はこれだ。・・・・

誰にともなく呟きました。

そこで見たものは、・・・

・・・なんと、お稲荷さんの小さなお社(やしろ)でした。

埃、土をかぶって、汚れていました。
社の中も、土が積もっています。

竹林の隙間から見えた社の赤い色を、執行官が辛うじて発見したのでした。


何で競売になんかなったんだろう、と思うような大きな家で、粗末に扱われたお稲荷さんを見つけるケースが結構多いんだよねえ。

先生、あとはどんなケースがありますか。

いやあ、科学的な根拠があるわけでは無いから何とも言えないけれども。

庭に小さな池を作っている家も結構(競売になる家が)多いんだよ。

池の水は大体涸れているね。

フーーーン?

※それで、我が家の庭には、池をつくらないのです。※

(妻の声→アラアラ、見栄はって。本当はガレージに取られて庭がないから、池を作りたくても作れないんでしょ!早く池を作れるような大きな庭の家に住まわせて。結婚を申し込んだ時、お父さんは約束したんですから。←女って、何でそういう事は忘れないのかな、私、貴方の為にいつも綺麗でいるね、なんてシオラシイ言葉はすっかり忘れているのに。)


プロがプロを騙す話5


またまた、昔の話で恐縮です。

私が勤めていた頃のことです。

今のように、3点セットなどの、しっかりした資料の無い頃のお話しです。
(お粗末な)資料は、当日競売(入札あるいはセリ)開始の1時間前に見られるだけ。
事前に調査をしないで、物件を買う、なんてこともありました。

Y裁判所の競売日、お目当ての物件が、資料閲覧中に取り下げ。
私の勤めている会社の社長は、がっかりです。
そこに、顔見知りのブローカーの{A}さんが来、社長に耳打ち。

安いけれども、大化けするマンションがある。
1DKだけど、買っておいた方が良いよ。

社長は、{A}さんに、いろんな名目で、(決して返してもらえない)お金を貸していました。

いわば、{A}さんにとっては、社長は恩人。

きっと、良い情報。

なにも見ずに購入。
帰り際、そのブローカーの{A}さん、

良い物件を買ったねえ。

と手を出して来ました。

情報提供料をくれ、というのです。
社長は、たしか¥30万円ほど、渡していました。

翌日早速、私が現地調査です。

マンションの現場につきました。
海岸近くの良い場所です。

そして、購入したマンションとは、・・・


・・・なんと、管理人室でした。

しかも、管理会社と住民が訴訟真っ最中。

アレレ、社長、はめられた・・・。

翌月、Y裁判所の競売場で、{A}さんと社長が再会。

どうなるのだろう???

私はある期待を持って見ていました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

しかし、お互いに片手をあげて挨拶。

それでお終い。

社長は怒らないのです。

後で、他の先輩の業者に聞きました。

当り前だよ。
そんな事で騒いだら、皆のもの笑いだよ。
事前に調べなかったお宅の社長が悪いんだよ。

俺達はプロ、プロなんだよ。
プロっていうのは、全部自己責任さ。

いいかい、良く覚えておきな。

競売は、一にも二にも調査。
調査、調査、調査、調査あるのみなんだよ。


いやでも、慎重に調査をする習性は、この頃に培われたようです。

強制執行妨害の話

今は昔、20数年以上前の話。

神奈川県内の物件でした。

居住者は、老婆と、その息子で、40歳過ぎの債務者兼所有者の{A}です。

{A}は、任意の立ち退きの話し合いには一切応じません。
激しく怒鳴りまくって、話になりません。

仕方なく強制執行です。
催告にも耳を貸しません。

断行の日、現場近くで執行官、立会い、解錠技術者、執行補助者(実際に家財を搬出する人で、「執行補助者」といい、強制執行を断行する時の作業のプロ)等と待ち合わせ。

現場にいきますと、{A}が血相をかえて、スコップを下げてでてきました。
スコップを振り上げ、「(敷地に)入るな〜〜〜」、と叫びながら、殴りかかってきます。

執行官、「一時退避」、その場を離れます。

今のように携帯はありませんでしたが、公衆電話はアチコチにありました。
執行官が連絡をとっていました。

約1時間以上経過。

パトカーがやってきました。
そして、{A}は、パトカーにて、連行されました。

私も警察に呼ばれました。

「すみませんねー。ここしか空いていないので。」

テレビによく映りますね、刑事が犯人を追い詰めていく、窓が一つだけの陰気な部屋、です。

エッ、ひょっとしたらここは「取調室?」

小心者の私は、それだけで動転。

競売のことについて聞かれました。

ハイハイ、何でも喋ります。
もう、私の心象を良くする為なら、聞かれない事だって、ペラペラペラペラ喋っちゃってました。

こーいう部屋に通されますと、犯罪者ではないのに、なぜか卑屈になり、権力にはからきし弱〜〜い自分にガックリ・・・。

勘弁して下さい!何でもお話致します、ダッ、ンッ、ナッ、いや、お奉行さまあ。

・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・

現地では、強制執行が終了。

執行官から、引渡しを受け、一件落着。

ただ、老婆が、息子の帰りを待って、物件前の路上に、うずくまって動きません。

あとで聞いた所、気の毒に思った近所の人が泊まるようにいっても、息子はここに帰ってくるので、ここで待つ、といって、寒い中、動きません。

仕方なく、毛布を貸したそうです。

翌朝、帰ってきた息子と老婆は、どこかに行ったと言うことでした。


◎国家が行う強制執行の厳しさを知らなかった{A}の不幸なお話です。◎


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管理人 千葉 重雄 

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